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UFO、ニコチン濃度、ザギトワの秋田犬…官僚たちを残業で追い詰める「大量の質問主意書」これでいいのか問題

6/9(土) 12:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

衆議院と参議院のホームページで全文公開されている「質問主意書」をご存知だろうか。

国会議員は国会の会期中、本会議や委員会での質疑とは別に、国政全般について内閣の見解を問うことができる。議員は質問を文書にまとめ(これを主意書と呼ぶ)、両院の議長を通じて内閣に送る。内閣は受け取った日から7日以内に、閣議決定を経て文書で答弁しなければならないことになっている。

【関連画像】官僚たちを残業で追い詰める「大量の質問主意書」

本会議や委員会での質問時間は、原則として、所属する会派の議員数に応じて決まるため、少数会派や無所属の議員にとって、質問主意書は政府の意を問うための確実な手段となる。

ここ何年かで提出件数が3~4倍に

ところが、議論を活性化させるためのこの質問主意書に、未来を担う優秀な官僚たちが苦しめられている。

主意書の提出数が年々増加しているからだ。衆議院を見ると、2013年の通常国会で提出されたのは133件。その後、275件、464件、329件、438件とここ何年かで数倍に膨れ上がり、2018年も5月30日までに公開されたものだけで310件に達している。

今会期については、信頼性に疑問符のつく回答を繰り返す安倍政権と、その意を忖度して虚偽の答弁を行ったり、文書改ざんの指示を出したりする省庁幹部のために国会が空転。本来議論を深めるべきさまざまな国政の問題について質問する機会が減り、主意書に頼らざるをえなくなった面もある。

しかし、公開されている主意書やその答弁書をよく読むと、この制度によって本当に議論が深まっているのか、議論すべき国政のさまざまな問題を明るみに出すことにつながっているのか、疑わしく思えてくる。

衆議院ではわずか3議員の質問が全体の半数を占める

まず、両院のホームページでは「最近(中略)制度を積極的に活用する議員が増えてきており、提出件数が大きく増加している」と説明されているが、本当だろうか。

実は、ここまでの会期中で衆議院に提出された310件のうち、4分の1を超える80件が、立憲民主党の逢坂誠二議員から提出されたものだ。さらに、6分の1超に当たる47件が同じく立憲民主党の初鹿明博議員から、10分の1超に当たる27件が国民民主党の山井和則議員から提出されている。この3議員の提出件数だけで154件、全体の半数を占めている。

少数の議員が大量の質問主意書を提出すること自体は、問題とまでは言えないかもしれない。しかし、3議員を除いた提出件数は5年前とほぼ同水準であることを考えると、制度の活用が活発化しているという評価には違和感がある。

また参議院では、今会期中ここまでに119件の質問主意書が提出され、立憲民主党の川田龍平議員がダントツの29件、他に同党の有田芳生議員11件、牧山弘恵議員10件、自由党の山本太郎議員12件、無所属の小西洋之議員が14件。5議員計で76件、全体の6割超を占め、こちらもやはり少数議員の存在が際立つ。

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