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「北朝鮮は非核化に本気ではない」見極める10のポイント:トランプ政権しのぐ狙い

6/11(月) 12:11配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

史上初の米朝首脳会談が12日、いよいよシンガポールで開催される。米朝間の緊張緩和を演出する「一大政治ショー」に終わるか、あるいは、北朝鮮の非核化に道筋を付け、冷戦の遺物である南北分断の朝鮮半島に平和をもたらす具体的な進展があるのか。答えはまもなく分かる。

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トランプ大統領は北朝鮮の非核化の見返りとして、北の「体制保証」を明言した。首脳会談ではアメリカが要求している北の非核化と、北朝鮮が求めているアメリカによる体制保証について、実際にどのような合意があるかに注目が集まる。

トランプ大統領は、世界平和の創造者としての自己をアピールし、自らの手で朝鮮戦争を終結させるという歴史的偉業を打ち立てたいと思っている。11月のアメリカの中間選挙を前に、歴代大統領が誰もなし得なかった外交実績を作り、ロシアゲート問題などスキャンダルまみれの中、政権運営や大統領再選の追い風にしたいのは明らかだ。

トランプ政権さえしのげばという思惑

米朝首脳会談の開催時間はシンガポール現地時間の午前9時。アメリカ東部時間の「プライムタイム」の午後9時にあたる。この朝早くからの異例の開催は、トランプ大統領が間違いなく、テレビの前のアメリカ人を意識し、ドラマティックな政治ショーを演出しようと狙っている。

トランプ大統領がかつて司会を務めたテレビ番組「アプレンティス」に出演したNBA(米プロバスケットボール)の元スター選手のデニス・ロッドマン氏がシンガポールに来るとの報道もある。ロッドマン氏は北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長と親友でもあり、実現すれば演出に花を添えそうだ。

一方の金委員長はどうか。韓国の文在寅大統領とマイク・ポンペオ米国務長官らに非核化の意思を示したものの、いまだ心の内では非核化を戦略的に決心していないと筆者はみている。

ポンペオ国務長官は6月7日、韓国メディアYTNのインタビューで、金委員長に対し、完全な非核化を決断して具体的な措置を取るよう促した。この発言は裏を返せば、金委員長が核放棄の戦略的決断をしていないことの表れだ。

むしろ段階的な非核化プロセスを通じて、経済制裁の緩和や見返りをその都度受けながら、最終的に核保有国としてアメリカに認めさせる戦略を取っていると、筆者はみている。30代半ばの若き指導者は、予測不能で何をするか分からないトランプ政権さえしのげば、将来アメリカで政権が変わったときには対北の強硬姿勢も和らぎ、核を何とかうまく温存できるかもしれないと考えているかもしれない。

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最終更新:6/11(月) 12:11
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