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障害者と起業家のビジネス橋渡し 川崎に新拠点オープン

6/11(月) 17:40配信

カナロコ by 神奈川新聞

 障害者の雇用確保と、起業家相談という二つの機能を備えたビジネスステーション「トゥーリズ」が、川崎市高津区久地にオープンした。ITや障害者福祉の分野で経験を積んだ経営コンサルタントの男性2人が共同で開設。障害者が起業家と出会い、社会経験を積みつつ仕事を見つけてほしいと願う。

 就労支援に取り組む米田高志さん(37)=同区=が3年ほど前、精神障害者施設に関するホームページ(HP)制作を、ITやデザインを手掛ける矢口大輔さん(42)=同=に依頼したのがきっかけ。就労の新しい姿を模索する中で、障害者とビジネス利用者双方にメリットがある施設を始めることになった。

 「トゥーリズ」は5月に開設。住宅を利用した施設は、1階と2階の計約80平方メートルで、1階がビジネス利用を想定したカフェ、2階が精神障害者十数人が通所する作業所。障害者は作業所で行うかご作りなどのほか、カフェを訪れた客の注文に応じ、2階の調理場で作った料理を提供し、接客もする仕組みだ。

 また、カフェ利用者からコピーや書類のシュレッダー処理、郵便発送などの仕事を有料で受けることで、障害者は工賃の増加につなげられる。カフェは起業を目指す人同士の交流の場「コワーキングカフェ」として運営し、共同経営する2人が客の新事業計画などについて相談に乗るという。

 HP制作や障害児の放課後支援に取り組む矢口さんは、「就労できるはずの障害者が、自分に合った仕事を見つけられず家や施設にこもりがちな現状を改善したかった。希望の多い事務補助作業に就けるようここで経験を積んでほしい」と開設の動機を語る。

 障害者の通所施設を運営してきた米田さんは「就労への実践的なスキルを身に付ける場になる。本格的に社会に出る前の中継場所として利用し、自信を持って次のステージに進んでくれれば」と話している。

 カフェの営業期間は月曜から木曜(祝日を除く)の午前10時から午後3時まで。オリジナルコーヒーなどの飲み物やカレー、ハッシュドビーフなどを提供する。問い合わせは、トゥーリズ電話044(328)9759。