ここから本文です

トイレに逃げるのは危ない? “走る密室”新幹線で身を守る方法

6/12(火) 13:00配信

FNN PRIME

JR東海道新幹線で、6月9日に起きた乗客3人が刃物で刺され死傷した事件。

警察は11日、現行犯で逮捕した小島一朗容疑者の容疑を殺人未遂から殺人に切り替えて送検した。

簡単に外せる新幹線の座席クッション

同じ列に座っていた女性「ニヤついた顔で…」

ナタで襲われていた女性を助けようとして犠牲となった梅田耕太郎さんが勤めていた会社は、「痛恨の極みであり、強い憤りを感じます。被害にあわれた女性を助けようとしたと伺っており、大変勇敢な行動で、会社としても誇りに思います」とコメント。

東京駅から乗車し、小島容疑者と同じ列の座席に座って、直接言葉を交わしたという女性は「私はたくさんの荷物を持っていたので、座っていた小島容疑者に『荷物って後ろに置いてもいいんですか』と聞いたら、『いいんじゃないですか。座席占領しちゃいますからね』と言われて。小島容疑者はニヤついた顔で淡々としゃべっていました」と当時の様子を語った。

この女性が座っていたのは、小島容疑者と通路を挟んで3つ隣の窓際の席で、隣には別の男性がいたという。

そして新横浜駅で小島容疑者の隣に女性2人が着席し、わずか3分後に事件は起きた。

事件の状況について、小島容疑者と同じ列に座っていた女性は
「出発した直後に男性が立ち上がって、隣にいた女性を殴りつけていた。女の人が大きな声で『痛い』って叫んで。次は私と反対側に座っていた通路側の女性の方にナタを振り回しだして、小島容疑者は前を向いて持っていたナタを振り回しながら進んでいった。その瞬間に逃げるしかないと…。その時に入れ違いに後ろに座っていた男性が犯人の方に向かって止めにいった」と話した。

小島容疑者が新幹線に持ち込んだ凶器のナタは、新しいもので「長野で買った」と話していることが判明している。

車内で身を守る方法の一つは「座席を外して盾にすること」

今回同様に“手荷物検査のない新幹線“に、危険物が持ち込まれた事件が過去にも起きている。

2015年6月、東海道新幹線のぞみの車内で男性が焼身自殺。

巻き込まれた女性1人が亡くなり、28人が怪我をしたこの事件で、男性はガソリンを持ち込んだ。

2015年の事件を受け、JR東海は新幹線での不審者に対応する訓練を実施。

緊急時に乗務員を呼ぶにはお手洗いにある「連絡用ブザー」で車掌を呼ぶ方法と、一部の車両にある「緊急通報装置」で乗務員と会話をする方法の2つがある。

新幹線を緊急停車させるための「非常用ボタン」は車両の前方と後方の両端に。

自動ドアの上には枠の上部に手動に切り替えるスイッチもあり、手動になったドアを人の力で押さえれば、不審者の侵入や火災による煙を防げるという。

客室やデッキを105台(1編成16両)のカメラで監視する体制をとり、現在、JR東海では約9割の新幹線に防犯カメラを設置している。

さらに、身を守る方法として今回注目されたのが、座席を外して盾にすること。

座席のシートは持ち上げるだけで簡単に外せるため、JR東海では車内の危険人物などに対して、座席シートやカバンを盾にするよう、乗務員に指導しているという。

鉄道の安全問題に詳しい関西大学の安部誠治教授は「集団で座席のシートを外して、向かってくる人へのけん制をすることも可能」だと指摘。

だが、こういった状況の中で「乗客に落ち着いて行動しろと言っても、それは難しい。現場から立ち去るのが一番適当だと思います」と、まずは不審者からできる限り離れることが先決だという。

今回、乗客の中でトイレに逃げ込んだという人もいたようだが、安部教授は「それ以上逃げ場がない」ことと、「犯人に待ち伏せされる可能性がある」とのことで、トイレへの避難は避けた方がいいと明かした。

また、「新幹線にもリスクがあるということを乗客側も認識する必要がある」と話した。

中国の高速鉄道ではX線による手荷物検査や金属探知機を使った身体検査を実施しているが、日本の新幹線は発着本数が多く、駅のスペースも限られ、手荷物検査の実施は難しいという。

(「めざましテレビ」6月12日放送分より)

めざましテレビ

最終更新:6/14(木) 9:14
FNN PRIME