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国立新美術館がカラフルに変身? 六本木アートナイトのインスタレーション「hanging colors」

6/12(火) 21:00配信

bouncy

東京・六本木にある国立新美術館は、建築家・黒川紀章の設計で、ガラス張りのファザードが印象的な美術館。

その透明な壁が、六本木を舞台に行われたアートの祭典「六本木アートナイト」の作品の一つ「hanging colors」として、原色でカラフルに彩られた。

六本木アートナイトは、六本木界隈の美術館や商業施設、まちなかにパフォーマンスやインスタレーション並ぶアートの祭典。2009年に始まり、夜通しアートを愛でるイベントとして注目を集めている。

今年のテーマは「街はアートの夢を見る」。夜の六本木にあらわれた、まるで夢をみているような幻想的な作品が、来場客を魅了した。

色が建築のフォルムを引き出す

国立新美術館を飾った作品「hanging colors」は、アーティストの鬼頭健吾氏の作品。

フラフープ、糸、鏡など、日常的な既製品を用いて、インスタレーション、平面、立体、映像など多様なメディアで表現をしている同氏は、美術館の壁一面に原色の布を吊るすことで、これまでとこれまでと違う見え方になると語る。

鬼頭:モノとしてはただの布なんですけど、布を大量に吊るすことによって「布」という認識ではなく「色」という認識になるのではないか。そして、「色」によってガラス貼りでスケルトンの建築フォルムを引き出したいと思ったことがきっかけです。

ーー今回のテーマ「街はアートの夢を見る」にどんなアプローチをしましたか?

鬼頭:「hanging colors」は、昼と夜で全然見え方が違います。昼間は中で光が溜まるような夢見心地のような空間。夜になると夢を吐き出すように光を中から外に色が出てくる。そんなイメージからできた作品です。

花を色に分解する?

美術館のエントランスには、鬼頭氏のもう一つの作品「broken flowers」が設置されている。4500枚の手鏡が芝のように敷き詰められ、そこにはプロジェクターから花の映像が投影されている。

鏡を通して天井に反射した映像は、複雑な反射によって水玉のように映り、花の輪郭がわからなくなる。すると純粋に「色」が見える、という作品だ。

独特のアプローチで対象物のイメージを変換する鬼頭氏。

市販の手鏡を結束バンドで網に固定し、その結束バンドはあえて切らず、素材のまま。同氏はこれまで、フラフープや糸など既成品を積極的に作品に取り入れてきた。そこには、絵画を学んできた背景があるという。

鬼頭:絵を描く時に、「絵の具」自体も既成品なんですよ。描いた瞬感に絵の具ではなく絵として認識される。だったら、絵の具以外でもこのイメージの変化が表現できるのではないか? ということで既成品を使いだしました。
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これらの作品は、数日限りのインスタレーションで、作品として残るものではない。鬼頭氏は「その場でなくなる作品を、人の心に残すことで、それが未来につながって、 次のアクションにつながればと思います」と作品作りへのモチベーションを語った。

カラフルに彩られた国立新美術館は、見るものにどんなイメージを与えたのだろうか?

六本木アートナイト

Viibar.Inc

最終更新:6/12(火) 21:00
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