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【新幹線3人死傷】手荷物検査は賛否 新型探知機開発を

6/12(火) 9:19配信

カナロコ by 神奈川新聞

 新幹線での殺傷事件を受け、利用者から新たな安全対策を求める声が上がっている。国土交通省は10日、安全確保に努めるよう鉄道各社に通知。JR東海は改めて社内に注意喚起し、警備強化については「今後検討する」とした。有識者は新たな金属探知機の開発など抜本的な安全対策の必要性を指摘している。

 JR東海は2015年6月に走行中の東海道新幹線車内で男が焼身自殺した事件を受け、防犯カメラを増設するなど対策を講じてきたが、今回の事件を防ぐことはできなかった。

 関西大学の安部誠治教授(公益事業論)は「防犯カメラは抑止力にはなるが、かばんの中の凶器は見つけられない」とした上で、「乗る前にチェックできる仕組みが必要」と訴える。

 ただ、海外の高速鉄道で行われているような手荷物検査は時間がかかることもあり、JR東海は「自由に乗り降りできる利便性を損なうだけでなく、混乱が生じて現実的ではない」と消極的だ。

 新幹線の利用者からも「せめて金属探知機くらいは置いたらどうか」(50代の男性役員)、「できるところからやってほしい」(50代の女性コンサルタント)と新たな安全対策を求める声が上がる一方で、「規制を厳しくすると乗るまでに時間がかかってしまう。規制した方が良いのかどうか、なんとも言えない」(同)、「いつも乗り換え時間ぎりぎりで利用しているので入場に時間がかかるのは困る」(50代の主婦)と意見が分かれる。

 安部教授は「海外の高速鉄道は新幹線と比べ本数も乗客も少ない。同じような手荷物検査を日本で行うのは難しいのではないか」とした上で、「瞬時にかばんの中の凶器などを感知できて利用客の流動性を阻害しないような高性能のセンサーを開発する必要がある」と指摘。「開発までの間は警察官による巡回警備強化などで犯罪抑止を図るべきだ」と話した。

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