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ごみ拾いはスポーツだ!東京五輪会場周辺で「スポGOMI」大会、“拾い高”競う

6/13(水) 15:49配信

産経新聞

 ごみ拾いはスポーツだ-。2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会は「世界環境デー」の5日、ごみ拾いにスポーツの要素を加えた「スポGOMI」大会を東京都内で開催した。昨年に続く2回目で、持続可能な大会を目指す組織委の理念と、日本ならではの「ごみ拾い文化」をPRするイベントには現役アスリートを含む約200人が参加。汗だくになりながらも笑顔でごみを拾っていった。

 会場となったのは、東京五輪でスポーツクライミングやスケートボードなど都市型スポーツの会場に決まった江東区有明地区。組織委や東京都の職員、スポンサー企業、学生ら約200人が40チームに分かれ、制限時間60分で“取れ(拾い)高”を競い合った。

 ペットボトルは100グラムあたり15ポイント、たばこの吸い殻は同100ポイントなど、ごみの種類によって獲得ポイントが異なる。「走ってはいけない」「チームの全メンバーが10メートル以内」などルールも決まっていて、何を(どこを)狙うかなど、戦略的要素も十分。やればやるほど街がきれいになる、地球に優しいスポーツといえる。

 スタートの合図と同時にごみを探しに散らばった各チームは1時間後、ごみが詰まったポリ袋をいくつも抱えて帰ってきた。空き缶や雑誌、たばこの吸い殻、折れた傘…。同地区は一見きれいなエリアだが、最終的なごみの総重量は201・7キロに達した。優勝は20・65キロ(1945ポイント)を集めた都環境局・環境公社チームだった。

 アスリートチームは5・75キロ(415ポイント)で13位。参加したビーチバレー女子の溝江明香(さやか)選手(トヨタ自動車)は「拾うだけではなく、ごみそれぞれにポイントがついていると、私たちアスリートは燃えてしまう。とても熱く楽しめた」と笑顔。同地区が会場となる自転車BMXフリースタイル女子で、5月のワールドカップ(W杯)を制した大池水杜(みなと)選手(全日本フリースタイルBMX連盟)は「植木の下に結構大きなゴミが落ちていた。もっとクリーンな街で私たちの競技を見てもらえたらうれしい」と語った。

 「スポGOMI」は楽しみながらごみを拾い、街の美化につなげる取り組みとして、08年に日本で始まった。発案者で日本スポGOMI連盟の馬見塚(まみつか)健一代表によると、これまでに約650大会が開かれ、7万5000人以上が参加。拾ったごみの総重量は実に約65トンに上る。近年は韓国やロシアなど、海外にも波及。5月には米ハワイ州ホノルルのトライアスロン大会で、競技前日に出場者が街に感謝も込めて実施し、大いに盛り上がったという。

 サッカーのスタジアムで試合後にごみを持ち帰るサポーターが海外で驚きをもって報じられるなど、日本人はもともと美化活動への意識が高い。馬見塚代表は「スポーツ的要素を設けることで、ごみへの向き合い方も変わる。参加者は必ず環境への意識の“気づき”があるんです」と強調する。

 組織委は来年の第3回大会実施に前向き。馬見塚代表は、20年大会本番とのコラボレーションにも思いをはせる。「閉会式の翌日に、残っているアスリートと一緒にごみ拾いで終わるとか。日本らしいんじゃないかと、勝手に思っています」。(運動部 森本利優)

最終更新:6/13(水) 15:49
産経新聞