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強烈な放水を体感…“北朝鮮漁船”に記者が乗船 新潟で違法操業取り締まり訓練

6/13(水) 21:03配信

産経新聞

 北朝鮮漁船の違法操業問題を受け、新潟市の新潟港で13日に行われた海上保安庁と水産庁による合同放水訓練で、北朝鮮漁船に見立てた巡視艇に乗り込んだ。小型船が水しぶきに包まれ、身動きが取れなくなる状況を操縦室で体験。両庁の取り締まりの効果を実感した。(新潟支局長 池田証志)

 13日午後、新潟港の北埠頭で、新潟海上保安部に所属する巡視艇「ゆきつばき」(26トン)に乗り込んだ。全長20メートル、幅4.5メートルの船は港内でもかなり揺れる。北朝鮮漁船は木造でさらに小型のものもあるというが、日本海の荒波に乗り出す北朝鮮漁民の心の中をのぞき見た気がした。

 「ここは日本の排他的経済水域です。ただちに退去しなさい」。水産庁の漁業取締船「照洋丸」(2183トン)による退去警告の音声が、エンジン音越しにはっきりと聞こえた。同じ文言を朝鮮語で繰り返す。船橋脇に設置された電光掲示板にはハングルの警告文が見えた。

 小樽海上保安部の巡視船「しれとこ」(1300トン)による警告にも従わない“漁船”に対し、両船はまず、甲板に設置された放水銃から海面へ直接放水し威嚇。さらに銃を上に向け、大きな弧を描く「山なり放水」を始めた。

 大きな白龍のような水勢が“漁船”に近づき、操縦室の窓に水しぶきがかかった。やがて天井に「ドーン」とたたかれたような音が響き、窓ガラスは真っ白に。まるでホワイトアウト状態になり、外が見えなくなった。どちらに進んでいるのか全く分からず、たたきつける水の音だけが船内に響き渡る恐怖の時間が数分間続いた。これでは、本物の北朝鮮漁船もひとたまりもないだろう。

 「最近では、警告だけで退去します」と効果のほどを話すのは海保担当者。同乗した石川県漁業協同組合の職員は「水しぶきの音が大きくて、すごい威力だ。これから北朝鮮漁船とトラブルがないようにしてほしい」と話していた。

最終更新:6/13(水) 21:03
産経新聞