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FIFA ワールドカップ目前! ハリルホジッチ氏の解任は正しかったのか?

6/13(水) 16:01配信

TOKYO FM+

日本が世界に誇る各界の“知のフロントランナー”を講師に迎え、未来の日本人たちに向けてアカデミックな授業をお届けするTOKYO FMの番組「未来授業」。6月4日(月)の授業講師には、サッカーライターの清水英斗さんが登場。

開幕直前の「2018 FIFA ワールドカップ ロシア(以下、W杯)」。日本は6大会連続、6回目のW杯出場を果たしたものの、今年4月、日本代表監督だったバヒド・ハリルホジッチ氏の解任が発表され、衝撃が走りました。
未来授業1時間目となるこの日の放送では、「ハリルホジッチ氏の解任は正しかったのか?」をテーマに、清水さんの見解を伺いました。

清水さんは、開口一番「(前日本代表監督)ハリルホジッチさんへの評価はそれぞれあったとしても、(W杯開催)2ヵ月前というタイミングでの解任に関しては完全に間違いだった。避けるべきシナリオだった」と指摘。というのも、日本サッカー協会は2050年までにW杯で日本を優勝させるという長期的な目標を掲げていながら、「今回のようなバタバタとした解任をしてしまうと、(ハリル氏のもとやってきたことが)全部うやむやになってしまう」と清水さんは言います。さらに、「解任をするのであれば、(せめて)1年ぐらい前には決断をして、目標を修正して戦略を立て直すべき。そうすれば(今年のW杯までに)しっかり総括できたはず」と今回の監督解任劇に疑問を呈します。

解任に至った経緯にはさまざまな声が上がっていますが、清水さんはハリルホジッチ前監督が日本代表に植え付けたスタイルは、評価すべき点が多いと言います。
W杯のグループリーグは3試合とイメージ的に一発勝負のトーナメントに近い大会とあって、ハリルホジッチ前監督の戦い方は“リスクを避け、とにかく負けない短期決戦型”だったと清水さん。それゆえに、「隙を作らない、弱点を消すという視点から、まずはデュエル(1対1の球際の奪い合い)の引き上げと縦パスをとにかく改善しよう」とチーム作りに取り組んでいたそうです。

その結果Jリーグも変化し、球際のプレー回数やファウルの回数、イエローカードの提示数も増えたとか。清水さんは「イエローカード自体は良くないですけど、Jリーグで球際のプレーが激しくなったのは、ハリルさんの功績だと思う」ときっぱり。同様に、縦パスの割合がJリーグで増えたというデータも出ています。清水さんは「(Jリーグに)そういった変化を起こしたのは、日本代表の影響力が大きい。ハリルさんがやった功績と言えると思う」と評価しました。

さらに、清水さんが称えたハリルホジッチ前監督のもう1つの功績は、「世代交代」です。
体脂肪率12%以上の選手や所属クラブで試合に出ていない選手は招集しないとし、「わかりやすく公平な基準で、今まで出ていた選手もふるいにかけて遠慮なく外して、若い選手をどんどん入れていくという世代交代を断行できたのは非常に大きな功績」と清水さん。
しかし、一方で「ハリルさんのやり方は公平だけれども強権的だった」とも。彼の監督としての立ち振る舞いは、イメージ的に外資系企業のボスに近かった、と清水さんは解説します。続けて「ボスの指示は絶対で部下はそれを聞くもの、(言うことを)聞かなかったらクビ、という文化を日本に対して忖度しないままハリルさんは持ち込んできた」と言います。

そうした強権的なやり方は、「強く響いてめちゃくちゃ変わる選手もいるけど誤解もされやすく、響かない選手も出てくる」「ハリルさんの強い言葉を、補完してサポートしてくれる味方や部下に恵まれず、ハリルさん自身もそこをうまく作っていけなかった」と述べていました。

(TOKYO FM「未来授業」2018年6月4日(月)放送より)

最終更新:6/14(木) 20:52
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