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米朝首脳会談開催--北朝鮮国民にとって唯一の身近な外国、国境に接する中国の都市に行ってみた

6/13(水) 20:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

中国の丹東市は、北朝鮮の新義州市から約1マイル(約1.6キロメートル)も離れていない。だが、2つの都市はこれ以上ないほど異なっている。

米朝首脳会談開催--北朝鮮国民にとって唯一の身近な外国、国境に接する中国の都市に行ってみた

2つの都市を隔てるのは、川幅の狭い鴨緑江のみ。人々は国境を越しに、簡単に互いの生活を見ることができる。

丹東市は通常、北朝鮮から中国に渡るトラックの最初の立ち寄り先であり、北朝鮮の人々が唯一見ることができる中国、つまりは唯一見ることができる外の世界。

「2つの国を隔てる川やフェンスの向こう側に見える生活に、これほどの違いがある場所は世界中、どこにもない」とロイターのカメラマン、Damir Sagolj氏は記した。

丹東市と新義州市の暮らしを見てみよう。

丹東市と新義州市は、中国と北朝鮮の国境に隣接している。

2つの都市を隔てる鴨緑江は川幅が1マイル(約1.6キロメートル)もない。左が新義州市、右が丹東市。

両国間の主な貿易ルートとして機能する中朝友誼橋(写真左)で結ばれている。

中国は北朝鮮の最大の貿易相手。2017年、国連制裁に応じて北朝鮮との貿易を削減した。

以前はもう1つ、橋があった。だが、右側の橋は1950年にアメリカ空軍によって爆破され、以後、修理されることはなかった。途中までしか残っていない橋は、現在「鴨緑江断橋」として知られている。

衛星写真で見たは、上から見た「中朝友誼橋」と「鴨緑江断橋」。

鴨緑江断橋は中国側で観光名所となっている。望遠鏡を使って橋の先を見ることができる。

丹東市と新義州市は1マイルも離れていないが、両市の生活は大きく異なるようだ。

丹東市と新義州市は1マイルも離れていないが、2つの市の暮らしは大きく違って見える。丹東市は現代的な街が広がり、新義州市は時代遅れの工業地帯のようだ。

「経済はあまり発展していないようだが、最善を尽くしているように見える」と双眼鏡をのぞいていた観光客のLu Mingyang氏は語った。

新義州市には、壊れかけた工場のようなものが並んでいるのが見える。

一方、丹東市はにぎやか。2016年の人口は180万人。写真は、地元名物のあさりを食べている様子。

ケンタッキーフライドチキンやマクドナルドもあり、BMWやレンジローバーに乗る市民もいるとガーディアンは伝えた。

また丹東市には、北朝鮮料理のレストランを開く朝鮮民族がかなりの数、住んでいる。中国人客が食事を楽しむ傍らで、北朝鮮のプロパガンダ番組が流れている。

中国 - 北朝鮮文化センター(China-North Korea Cultural Centre)もある。2017年9月、北朝鮮アーティストの絵画を展示した。

2018年はじめ、金正恩委員長が海外からの投資に対し「好条件」を与えると発言して以来、丹東市の不動産価格は上昇。

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ニュー・ゾーン(New Zone)は、最も人気のエリア。

建設中のさまざまな高層マンションと「OneCafe」という名前の大きなカフェ。

ニュー・ゾーンはこれまで、北朝鮮と独自の関係を築いてきたことを意味する。新しい、巨大な橋が建設されたが、まだ開通していない。北朝鮮側の橋の先には空き地が広がる。

Business Insiderは2017年、こう着状態にある新鴨緑江橋を紹介する動画を作成した。

丹東の料理はシーフードが中心。黄海に近いことを考えると意外ではない。市内の生鮮市場。

露店も広がっている。

一方、国境を挟んで隣接する新義州市の暮らしは大きく違って見える。

鴨緑江で、野菜を洗う女性と子ども。

船に乗って鴨緑江を下り、丹東市を見ることのできる幸運な北朝鮮人もいる。

国境を警備する兵士。鴨緑江河口の中州、黄金坪をパトロール。

丹東市では、北朝鮮と国境を接する街というユニークな地理条件を生かし、鴨緑江を巡るツアーが行われている。

ボートに乗って北朝鮮に近づく観光客。ボートでは、パンやビスケットを詰めた小さな袋が売られていることもある。観光客はそれを買って、北朝鮮の兵士や子どもたちに向かって投げると、オーストラリアのSBSニュー スは報じた。

結婚写真を撮るためにボートをチャーターしたカップル。

鴨緑江の遊歩道には土産物の露店。中国や北朝鮮の国旗など、さまざまなものが並ぶ。

本やおもちゃのピストル。

揚げたカニ。

日が暮れると、住民はライトアップされた中朝友誼橋を背景に遊歩道をぶらつく。対岸の新義州市は完全に闇に包まれている。

投資家は金委員長が2018年3月、北京を訪問したことによって、中国と北朝鮮の貿易が再び成長し始めることを期待している。

彼らは、最終的に、丹東市が香港と中国本土との間の南東境界線の都市で、その特有な立場で近年繁栄した、深セン市の次となることを望む。

[原文:Take a tour of the closest Chinese city to North Korea-the nearest thing to the outside world most North Koreans will ever see]

(翻訳:Setsuko Frey、編集:増田隆幸)

最終更新:6/13(水) 20:10
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