ここから本文です

YouTube Musicレビュー:無料視聴は当たり前じゃないということを学びました

6/13(水) 22:42配信

ギズモード・ジャパン

現状、いわゆるキラーコンテンツ不足。

Google(グーグル)から先月リリースされたYouTube Music。日本でのサービス展開は現時点で未定ですが、Apple MusicやSpotifyなどの音楽配信サービスがすっかり日常に馴染んできたなか、YouTube Musicは一体どんなことができるのか気になっていた人もいるのでは。

【記事の全画像】YouTube Musicレビュー:無料視聴は当たり前じゃないということを学びました

米GizmodoのDavid Turner記者によると、ずばり目新しいことは特になし。なんならSpotifyの輝きを失ったバージョンだと例えています。それでも10億人超のユーザーを抱えるYoutubeだからこそできることは何があるのか…今後への期待を込めつつ、YouTube Musicレビューを紹介します。

YouTubeやSpotifyを上回る新しさが見当たらず

最もポピュラーな音楽配信プラットフォームと認められているYouTubeは、すでに私たちの多くにとってオンラインで音楽を再生するうえでデフォルトのサービスになっています。今回リリースされたYouTube Musicの場合、同様のサービスへのアクセスからお金を集めるのに必死という感じでしょうか。

今年初旬に行なわれたSXSWで、YouTubeの音楽の責任者を務めるLyor Cohenさんは、有料会員を増やすための道のりとして機能制限と積極的な広告により「フラストレーションを高めて誘惑する」と語っていました。また、彼のプロモーションツアーに参加しても、特にわくわくするような最新機能や、この音楽配信アプリにサインアップしたくなるようなビジョンは紹介されませんでした。

YouTube Musicアプリを起動すると、新曲、リスニング履歴、おすすめのミュージックビデオ、場所や時間などの要因に基づいた状況別のおすすめが表示されます。 競合サービスと比較できるような独自のオリジナリティはなく、YouTubeのキュレーションされたプレイリストでさえSpotifyに寄せすぎという印象が拭えないのは、以下の画像をご覧の通り。

YouTube Musicのミュージックビデオライブラリは無限で素晴らしいのですが、それはYouTubeを利用したことがある人にとってなにも新しいことではありません。音楽体験の斬新な方法はなく、楽曲と動画のあり方に新しい可能性がうまれたわけでもないのです。

YouTube MusicのプロダクトマネージャーであるElias Romanさんは、YouTubeが曲とビデオの間のシームレスな移行を可能にする機能をテストしていることを米Gizmodoのインタビューで明かしていました。ですが具体的な実装までのスケジュールが示されたわけではないので、いつ実現するかはわかりません。ただ、こうした新機能への期待を胸に毎月の音楽購読料を支払うというのは、2018年という今の時点では不十分といえるでしょう。

YouTubeは3月、Spotifyで最も人気のあるプレイリスト「RapCaviar」を手掛けるTuma Basaさんを採用しました。このことからプレイリストやコンテンツへの投資準備が整ったことが伝えられましたが、YouTubeの広報担当者によればBasaは現在、新しいストリーミングサービスには直接絡んでいないようです。

YouTubeはこれまで、Demi Lavatoのようなアーティストと組んでオリジナル動画を発信することもありましたが、現時点でApple Music Beats1のラジオに匹敵するような有名なキュレーターや、ミュージシャンによるオリジナルのプロジェクトはありません。アーティストが選ぶプレイリストやインタビューといったオリジナルコンテンツが欠けていては、月額代金を支払う価値を見出しにくいものです。

それでも他サービスに比べて優っているのが、YouTubeのユーザーによって作成されたDJミックスなどの素材です。Apple Music、Spotifyなどの音楽プラットフォームがあるにも関わらず、僕がYouTubeを使うのは、まさにこの多様性が大きなポイントだと思っています。正式なライセンスのもと配信される数百万の音楽だけでなく、リミックスやカバーが混在するのはYouTube Musicの最も魅力的な部分でしょう。多くのプラットフォームでは出会えなかったニッチな音楽を、Bruno Marsの最新曲と並べてプレイリストに入れておくことができるのはYouTube Musicならではです。

1/2ページ