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堀潤氏「児童虐待、悩んでるお父さんお母さんを見かけたら、恐れず“189番“を」

6/13(水) 17:00配信

AbemaTIMES

■貧困対策も重要な要素

 堀氏:児童虐待は、貧困の問題とも絡んでいると思います。貧困対策も、将来の児童虐待を未然に防ぐ上では欠かせません。

 僕は大学の授業で学生たちに毎年“子どもの貧困“をテーマに動画でリポートを作ってもらっているんですが、最初に「貧困の子どもが置かれている状況や虐待について知っていますか?」と聞いても、みんなポカンとしている。

 でも実態を話し始めると「それ、私のことなんですけど」とか「それ、貧困っていうんですか」という感想が出てくるんです。

 例えばこういうケースがありました。「定期券内の駅にみんなで遊びに行こうとしたら、一人だけ“定期を持っていないから自転車で行くね“と言った」と。「私は自転車が好きだとばかり思っていましたが、ひょっとして…と思い、“やっぱり定期って高いよね“って聞いたら、“そうなんだよね。だからいつも行けるところまでは自転車で行って、しょうがない分は電車で行くようにしてるんだ“と答えたんです。あれも、子どもの貧困だったんだんですね」と。あるいは「奨学金を返さないといけないのでアルバイトをたくさんしていて、実家に帰っていると時間が足りないので、週の何回かは友達の家に泊めてもらっています」という学生の話も聞きました。

 もとを正せば、子どもの貧困は、親の貧困でもあるわけです。親の社会環境をどうすれば改善できるのかも考えていかないといけません。とりわけシングルマザーはとてもしんどい状況にあります。親権のお話をしましたが、日本では離婚した場合、8割は女性側が親権を持つことになります。しかし、母子世帯の平均年収は、正規雇用で270万円、非正規雇用で125万円と、父子世帯(正規雇用=360万円)と比べて非常に低い。しかもOECD諸国の中で日本が特徴なのは1年を通して働いていたとしても貧しい“ワーキングプア“が多いという傾向があることです。そんなこともあって、ひとり親世帯の貧困率は50%に達しています。

 今回の事件では、5歳の女の子があのような文章を書いていたことから、“しっかりした子だ“と話題になっていますが、それは子どもの貧困の特徴でもあります。つまり、お母さんが働きに出ている間、“私も頑張るから、あれやっといてね“と、カバーしきれない家事を頼む。すると子どもは健気に頑張って疲れて寝てしまう。そして宿題ができなくて、学校で叱られて。そういう状況は外部から観るとわかりにくいので、“明るく元気で、責任感のある、しっかりしたいい子だった“という証言が出てきがちですが、それはそうでないと家が回らないからだとも言えるんです。

 加えて、離婚して引っ越しした直後に気をつけないといけないとも言われています。つまり、それまで支えてくれた知人や地域との縁が切れ、慣れない土地で相談できる相手を失って孤立していく。虐待の要因の上位には、“孤立“、“育児疲れ“が入っています。ですから行政側も、離婚後の親子の生活環境を追跡して、手厚い支援を行うことも重要でしょう。(7日、談)

■プロフィール
1977年生まれ。ジャーナリスト・キャスター。NPO法人「8bitNews」代表。立教大学卒業後の2001年、アナウンサーとしてNHK入局。岡山放送局、東京アナウンス室を経て2013 年4月、フリーに。現在、AbemaTV『AbemaPrime』(水曜レギュラー)などに出演中。

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最終更新:6/14(木) 10:57
AbemaTIMES

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