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「長谷部依存」からの脱却。山口・柴崎・大島が示したロシアでの可能性

6/13(水) 12:05配信

GOAL

山口蛍、キャプテンマークを巻く

ロシア・ワールドカップ本番前最後のテストマッチとなった8日の国際親善試合・パラグアイ戦。日本のキャプテンマークを巻いてインスブルック・チボリシュタディオンのピッチに現れたのは、見慣れた背番号17ではなく、背番号16をつけた山口蛍だった。

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「山口のキャプテンは、私が本人に伝えていない中、ミーティングで指名しました。その時、乾(貴士)と昌子(源)と本田(圭佑)が『うっ』とした表情をした瞬間がありましたが(苦笑)。(資質が)十分でないかもしれませんが、そういう役割を果たさないといけない選手だと思います」。そんな西野朗監督の意向を受け、彼は初めて黄色いマークをつけたのである。

この光景は8 年前の2010年5月、南アフリカW杯直前の国際親善試合・イングランド戦での長谷部誠を想起させるものだった。今回同様、危機的状況に陥っていた代表のテコ入れを図るために、岡田武史監督(現FC今治代表)はそれまでの主将・中澤佑二ではなく、当時26歳のボランチにあえて重責を担わせた。それが南アフリカ大会ベスト16という躍進につながったのは周知の事実だ。新指揮官も8年前と同じような効果を狙ったのかもしれない。

「ハセさんが何年もつけている重圧は感じました」と本人も神妙な面持ちで話したが、それだけの気迫と責任感は山口の全身から強く感じられた。「自分たちは走って戦うしかない。デュエルの部分も前より弱くなっている」と語り、自らを奮い立たせたボランチは、激しい寄せで相手インサイドハーフをつぶしに行き、ボールを奪い、攻めの起点を作った。パス出しの部分では多少の物足りなさを感じさせるところがあったが、今年の代表戦の中では最もいいパフォーマンスを見せた。

柴崎が見せた圧倒的な存在感

そんな山口に呼応するかのように、コンビを組んだ柴崎岳も特に攻撃面で圧倒的な存在感を示した。開始4分に武藤嘉紀に出したタテのスルーパスを皮切りに、多彩なパス出しを披露。幅を広く使ったサイドチェンジなどでも攻めの起点を作った。

「空いている選手がいれば、前を向ける状況であれば、タテへのボールを入れるべきだと思います。リスクが隣り合わせみたいな部分もありますけど、そこで通せるか通せないかで大きく展開が変わってくる。今日はある程度、強気には行けたかな」と本人も前向きにコメントしていた。

さらに、大きなインパクトを残したのが、リスタート。直接FKをクロスバーに当てた40分のシーンは柴崎らしい決定機だったし、オウンゴールを誘った77分の左CKも精度が高かった。左利きの本田がいなくても、十分リスタートでチャンスを作れることも証明してみせた。

「最近はいいイメージでプレースキックを蹴れているので、もうちょっと磨きをかけて、直接もそうですが、味方に合わせるセットした部分ももっとやっていきたい」(柴崎)と堂々と語る。こういった立ち振る舞いは鹿島アントラーズに在籍していた頃にはあまり見られなかったもの。当時はメディア嫌いとして知られ、人の目を見て話すこともほとんどなかったが、スペインで蓄積した約1年半の国際経験により、人としても一皮むけた印象が強い。それがピッチ上のパフォーマンスにも間違いなくプラスに働いている。西野監督が好む「司令塔」としての風格も漂い始めたようだ。

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最終更新:6/13(水) 16:26
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