ここから本文です

アヌシー映画祭で高畑勲監督『セロ弾きのゴーシュ』が追悼上映

6/14(木) 0:28配信

シネマトゥデイ

 フランス東部で開催される世界最大規模のアニメーション映画祭である、第42回アヌシー国際アニメーション映画祭が現地時間11日に開幕した。今年は 長編コンペティション部門に日本から細田守監督『未来のミライ』と高坂希太郎監督『若おかみは小学生!』が選ばれているほか、今年4月5日に82歳で亡くなった高畑勲監督を追悼して『セロ弾きのゴーシュ』(1982)が上映される。

 同映画祭では、他界したアニメ界の偉人たちを追悼するプログラム「ザ・ビッグ・スリープ」を実施している。今年はカルトアニメ「Roger Ramjet」シリーズで知られ、アメリカのテレビアニメの発展に貢献したアニメーターのフレッド・クリッペン(享年90)、『クリスマス・クラッカー(原題) / Christmas Cracker』(1963)が第37回アカデミー賞短編アニメーション部門にノミネートされたカナダのアニメーター、グラント・マンロー(享年94)、そして高畑監督の3人に捧げられる。

 中でも高畑監督は同映画祭ともゆかりが深く、『平成狸合戦ぽんぽこ』(1994)が1995年に長編コンペティション部門でグランプリを受賞。2014年の第38回には『かぐや姫の物語』(2013)がオープニングで上映され、さらに長年の功績を称えて名誉クリスタル賞が贈られている。

 今回上映する『セロ弾きのゴーシュ』は宮沢賢治原作で、内気な青年であるセロ弾きのゴーシュが、動物たちとの交流で音楽の才能を開花させていくファンタジー。寡作で知られる高畑監督が5年の歳月をかけて作り上げた自主映画で、同映画祭に参加している学生や若いアニメーターたちにも、大きな刺激を与えそうだ。

 また今年は、アヌシー・クラシックス部門で1988年の映画公開から30年を記念して宮崎駿監督『となりのトトロ』(1988)を野外上映する。さらにパリのシネマテーク・フランセーズでは、同映画祭との共同企画として「voyage au pays de ghibli」(フランス語で「ジブリ王国への旅」の意味)と題したスタジオジブリ特集が行われている(7月25日まで)。改めて高畑監督と宮崎監督が創り続けて来た世界が、いかに国を超えて多くの人々を魅了してきたか、その存在の大きさがうかがい知れる。(取材・文:中山治美)

第42回アヌシー国際アニメーション映画祭の日本関連上映作品は以下の通り。

1/2ページ

最終更新:6/14(木) 0:28
シネマトゥデイ