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<地上イージス>秋田の候補地、住宅密集し根強い不安 学校や病院集中「最適」発言に困惑

6/14(木) 10:52配信

河北新報

 政府が導入を目指す迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の配備候補地の一つ、陸上自衛隊新屋演習場(秋田市)の周辺住民が不安を募らせている。候補地は住宅密集地に近く、1キロ圏内には学校も立地する。地元の町内会関係者と現場を歩いた。

【地図】<地上イージス>秋田の候補地

(秋田総局・渡辺晋輔)

 演習場は広さ107ヘクタールで全周約5キロ。南北約2キロ、幅は最大で約800メートルある。周囲を国道7号や県道、市道が取り囲む。

 ゴルフ場の秋田カントリー倶楽部と演習場の境には、市道割山向浜線が走る。演習場のすぐ南側に位置する勝平台町内会の五十嵐正弘会長(70)は「通勤に使う生活道路になっている」と説明する。

 割山向浜線を車で北に進むと、すぐに県立野球場「こまちスタジアム」が見えてきた。一帯は県立総合プールなどの競技施設のほか、県産業技術センターや県総合食品研究センターなどが立ち並ぶ。

 五十嵐さんは「ここで働く人も多いはずだ」と話した。

 演習場の南東部には住宅地が広がる。雄物川の北側の勝平地区には16の町内会があり、約4500世帯、1万4000人程度が居住しているという。

 演習場の中心地から1キロ圏内に秋田商業高や勝平小などがあり、2キロ圏内には勝平中や県立技術専門校、県立野球場、県立総合プール、県立武道館がある。3キロ圏内になると県庁や秋田市役所、市立総合病院、市文化会館など行政機関や都市インフラも含まれる。

 福田達夫防衛政務官は1日、県庁を訪れた際に新屋演習場を最適候補地と言及した。五十嵐さんは「近隣に住宅地や学校があることを考慮せず、海に面していて周囲に高い建物がないことから最適候補地としたのではないか」と批判する。

 「住民はみんな不安だ」と五十嵐さん。新屋勝平地区振興会副会長も務めており、17日の住民説明会ではレーダーが発する電磁波の影響を質問するつもりだ。

 防衛省はほかに、山口県萩市の陸自むつみ演習場を候補地に挙げている。

最終更新:6/14(木) 16:31
河北新報