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元日本代表ボランチ・戸田和幸に聞け! 対戦国徹底分析、FIFAランク16位・コロンビア 名将ペケルマンにスキなし 日本は引き分けで御の字

6/14(木) 16:56配信

夕刊フジ

 サッカー日本代表(FIFAランキング61位)がW杯ロシア大会(14日開幕)の1次リーグH組で対戦する3カ国を、2002年日韓共催大会でベスト16進出の原動力となり、現在サッカー解説者で、慶大ソッカー(サッカー)部コーチも務める戸田和幸氏(40)が徹底分析する。まずは初戦(日本時間19日午後9時開始=サランスク)の相手、南米の雄コロンビア(同16位)を斬る。

 ■初戦の意味

 W杯の初戦で負けると1次リーグ突破の確率が13%、引き分けで約3割、勝つと6割というデータがある。各国ともまずは初戦のためだけに準備をするくらい、ここ一点に集中してくる。

 ■現状

 1次リーグで日本を4-1と一蹴し、ベスト8になった前回より断然強い。3月24日に敵地で行われたフランスとの親善試合では、0-2から逆転勝ち(3-2)。試合中に意図的にフォーメーションを変えていた。4-1-4-1をベースに、守備にかかるときには4-5-1。攻撃時と守備時ではハメス・ロドリゲスもポジションを変えていた。それにフランスが対応できなかった。

 同27日の豪州戦は決定力を欠き0-0で引き分けたが、内容的にはワンサイドともいえるほど圧倒していた。

 うまくいかないときの具体的な変更案を持っている。それに選手が反応し主体性を発揮していて、苦手な局面が見えない。長期強化策が実り、主力選手の調子もいい。

 ■キーマン3選手

 ▽FWラダメル・ファルカオ(32) ストライカー。左膝前十字靱帯損傷のため前回ブラジル大会は欠場したが、今季はフランスリーグのモナコで18得点を挙げ、2位に貢献。ポジショニングや嗅覚に衰えはない。身長177センチと高くはないが、体が強くヘディングが強い。ボールもキープできる。彼が入るだけで大幅プラス。

 ▽MFハメス・ロドリゲス(26) 前回大会で大活躍しベストイレブン選出。今季はバイエルン・ミュンヘンでプレー。すごく状態がいい。

 ▽DFダビンソン・サンチェス(22) 身長187センチでスピードもある。年齢的に若いのでポカミスもあるが、身体能力抜群。オランダでベースを学び、今季から英プレミアでハイレベルな戦術をたたき込まれワールドクラスに成長した。

 ■ペケルマン監督

 68歳の名将。母国・アルゼンチンの代表監督としてMFリケルメら名選手を育てた。2012年1月にコロンビア代表監督に就任し、14年の前回大会では8強に導いた。長期政権で選手の特長を把握。今回のチームはプレッシングもするし戻りも早くスキがない。

 ■日本はどう戦う

 攻め合いになったら日本は厳しい。できるだけスペースを与えず、ボール支配率を高めた方がいい。攻守の切り替えを早くすること。

 守備には複数のオプションが必要だ。展開に合わせたパターンをどれだけ持っているかが大事。MF長谷部は、所属のフランクフルト同様に3バックの真ん中に置き、前に上がれば4バックになる。そういう形を1つ持っておく。5バックでもいい。DFの長友、吉田、酒井宏らは欧州のある程度のレベルでプレーしているから理解力がある。後ろをそろえておいて、受け止めてから前に出ていく、というフォーメーションもあった方がいい。

 ハメス対策としては、スペースをなくし、できるだけ影響力がないところに追いやること。マンツーマンはやらない方がいい。ハメスの後手に回ったら全てが終わってしまうから。ゴールに向かせないなど工夫が必要。戦術的なファウルも必要になるだろう。

 カウンターからの失点が一番怖い。まず守備から入り、人数をかけすぎない攻撃が必要かも。引き分けで勝ち点1が取れれば御の字と考えた方がいい。

 ■戸田和幸(とだ・かずゆき) 1977年12月30日生まれ。東京都出身。神奈川・桐蔭学園高を卒業後、清水エスパルス入団。2002年W杯日韓大会ではボランチで全4試合にフル出場。相手エースに仕事をさせない“つぶし屋”としてベスト16に貢献。「赤いモヒカン」も話題に。英トッテナム、オランダのADOデン・ハーグなど海外のクラブでプレー。13年限りで現役引退。18年から慶大ソッカー(サッカー)部コーチ。解説者としても情報収集力、分析力に定評がある。

最終更新:6/14(木) 16:56
夕刊フジ