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<岩手・宮城内陸地震>10年 発生時刻に黙とう

6/14(木) 11:13配信

毎日新聞

 2008年、東北4県で死者、行方不明者23人を出した岩手・宮城内陸地震から14日で、10年を迎え、被災地では祈りが続いた。

 建物が土石流にのみ込まれて7人が亡くなった宮城県栗原市栗駒の旅館「駒の湯温泉」近くの慰霊碑前には遺族や地元住民らが集まり、地震が発生した午前8時43分、静かに黙とうをささげた。

 従業員だった母の高橋恵子さん(当時55歳)を亡くした菅原恵美さん(41)は「10年はあっという間だった。母に会いたい気持ちは変わらない。6月14日だけでも、ここで震災があったと多くの方に思い出してほしい」と話した。

 母の菅原チカ子さん(同80歳)と兄の菅原孝夫さん(同58歳)を亡くし、「駒の湯温泉」を日帰り温泉として再建した経営者の菅原昭夫さん(62)は「いろいろな方から温かい言葉や力をいただいてここまでやってこられた。亡くなった方の思いも含めて、温泉としてやっていきたい」と決意を新たにした。

 8人が犠牲となった同市花山地区でも、遺族らが慰霊碑前で黙とうをささげた。地震発生時の市長だった佐藤勇さん(75)は「『自分の命は自分で守る』ことを心がけ、地域で助け合うことが大切」と語った。

 同地区の山中で、弟の森正弘さん(同61歳)が土砂崩れに巻き込まれ、約1年後に遺体で発見された伊藤千秋さん(75)は「今日を穏やかな気持ちで迎えた」と話す一方、同地震や東日本大震災でいまだに多くの人が行方不明であることに「まだ悲しい思いをしている人もいる」と複雑な思いを吐露した。【山田研、滝沢一誠】

最終更新:6/14(木) 11:23
毎日新聞