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原油高でロシア、アゼルバイジャン経済が回復 万博誘致にも追い風か

6/14(木) 9:39配信

産経新聞

 世界的な原油価格上昇が、2025年国際博覧会(万博)誘致を日本と争うロシア、アゼルバイジャンの経済を押し上げている。ロシアは輸出額の約6割、アゼルバイジャンは約9割が石油、天然ガスで占められるためだ。資源価格の高騰は両国の経済成長や財政基盤の強化に直結し、万博誘致においても追い風になる可能性がある。

 原油価格は堅調な世界景気や石油輸出国機構(OPEC)、ロシアなどによる協調減産を背景に上昇傾向が続く。5月には米国産標準油種(WTI)が1バレル70ドル台を突破。現在も65ドル前後で推移している。

 ロシアは総輸出額の約66%が石油、天然ガスとその関連製品で、全歳入の半分も関連産業の税収でまかなわれている。2014年のクリミア危機や原油価格低迷で経済がマイナス成長に陥ったが、油価の回復を受け、17年にはプラス成長に転じた。対露経済制裁の影響で今年の成長率は横ばい見通しだが、油価次第で上ぶれする可能性もある。

 エネルギー資源が輸出に占める割合が88%を超えるアゼルバイジャンは16年に経済がマイナス成長となったが、18年は1・7%の成長が見込まれ、19年には一層の上昇が予想される。これらの状況は、多額の財政負担を強いられる万博実施に「当然、プラスになる」(日露貿易筋)。

 そんな中、両国は誘致活動を加速させている。ロシアの万博誘致委員会は4日、モンゴル、メキシコのロシア支持を明らかにし、誘致レースでの自国の優位性をアピール。露政府は4月には、発展途上国約100カ国の万博出展費用を支援する計画を公表したほか、万博向けに15億ユーロ(約2千億円)を拠出する用意があると表明するなど、積極的な動きを見せる。

 アゼルバイジャンの首都バクーでは4月末、自動車のF1レースが開催され約9万4千人が観戦したという。同国の万博誘致委は「バクーでの国際イベント開催能力が証明された」と主張し同市での万博開催を訴えた。同国政府はまた、万博誘致をめぐり同じイスラム教国への働きかけを強めている。(黒川信雄)

最終更新:6/14(木) 9:39
産経新聞