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「日本ルールへの最適化」で内定目指す就活留学生。グループディスカッションで苦戦も

6/14(木) 12:11配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

中国出身で神戸大学大学院2年生の蘇佳さん(24)は2018年5月下旬、日本の大手メーカーから内定を得た。学部3年生のときに交換留学制度で来日し、日本滞在歴は4年。日本で就活した理由は、「子どものころから日本のアニメが好きで、中国の大学で日本語を勉強しました。日本の生活はとても楽しくて、まだここで暮らしたいから」。

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大学院1年生の秋に就活セミナーに参加し始めたが、「就活の仕組みを理解するのに時間がかかり、出遅れた」と春先から焦りが強くなった。

「外国人を積極的に採用している」「仕事の内容に興味が持てる」「自分が成長できそう」などを基準に、商社やメーカー、コンサルの説明会に回った。企業への応募を始めてからは、学内のキャリアセンターが大きな助けになった。エントリーシート(ES)の添削や、模擬面接をしてもらい、「言いたいことをきちんと伝えるためには、もう少しゆっくり話した方がいい」など、具体的な助言を受けた。

「急に面接が入ったりしてスケジュールが読めない中、キャリアセンターは当日でも個別に相談を受け付けてくれました。うちの大学はかなり面倒見がよくてありがたかったです」

面接のやり取りを録音し“振り返り”

蘇さんは20社以上にESを送り、面接に進めたのは約10社。売り手市場と聞いていたが、壁は厚く、2次面接、3次面接で跳ね返され続けた。

「日本人の学生に比べて留学生は情報が入らないです。会社で働いている外国人から直接話を聞く機会はなくて、セミナーや説明会に何社も行くと、どこも同じように見えて混乱するときもありました」

「中国人の友達は、最終面接で5回落ちて何が悪いのかとても悩んでいました。私はかばんを持って面接会場に入れるときは、面接のやり取りを録音し、夜、聞き直して“振り返り”をしました」

日本の就活のルールに慣れるにつれ、「お祈り」「サイレント」など、就活用語も覚えた。

一番印象的な言葉は、「学歴フィルター」だったという。

「中国は学歴がとても重視され、学部卒より院卒が評価されます。学歴だけで応募者の9割を落とす企業もあります。それに比べると、日本は学歴を重視しないよう見えたのですが、やっぱりありますよね。いろいろな大学の友達とセミナーの空席情報を共有したら、国立大学の留学生の方が空きが多く表示されました」

蘇さんが最終面接にこぎつけたのは1社。30分ほどの面接を経て、数日後に内定の通知を受けた。当初の第一志望ではなかったものの、また、選んでもらったことへの感謝もあり、就活を終了することにした。

就活中はアルバイトができず、交通費など出費も多かったので、これからは時給の高い通訳のバイトをたくさんする予定だという。

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最終更新:6/14(木) 12:17
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