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忍耐強い努力でタイトル 新女流王位・渡部愛さん

6/14(木) 14:42配信

徳島新聞

 「自分の指したい手が指せたのが良かった。実感が湧かないが、課題を克服して力をつけたい」。徳島市内で行われた第29期女流王位戦第4局で里見香奈女流王位の4連覇を阻止。日本女子プロ将棋協会(LPSA)から10年ぶりにタイトル保持者が誕生した。

 協会ではファン拡大のための普及活動を担当し、メールマガジンの配信、交流会の企画などに取り組んできた。第4局に合わせて東京都内ではインターネットを使った観戦イベントが開かれ、大勢のファンが見守る中で戦った。「温かい応援に応えられてうれしい。身が引き締まる思い」

  将棋に関心を持ったのは小学2年のころ。同じ北海道出身で、協会の初代代表理事を務めた中井広恵女流六段の指導を受けて腕を磨いた。

 しかし、道は平たんでなかった。19歳で女流3級になったものの、認定基準を巡って協会と日本将棋連盟が対立。多くの公式戦に1年ほど出られなかった。「どんな時も将棋が強くなりたいと思い続けてきた」。当時を思い出し、言葉を詰まらせた。

 座右の銘は「磨斧作針(まふさくしん)」。斧を磨いて針を作るという言葉通り、忍耐強い努力で初のタイトルを手中にした。

 将棋盤から離れれば、とにかく明るい24歳。第1局では滞在したホテルでオートロックの自室から閉め出されるなど、うっかり屋の一面も。サッカー観戦とチェスで気分転換を図る。北海道帯広市出身で、東京都内で独り暮らし。

最終更新:6/14(木) 14:42
徳島新聞