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栄氏、3カ月ぶり公の場 パワハラ問題で伊調に「会って謝罪したい」/レスリング

6/15(金) 7:00配信

サンケイスポーツ

 レスリング女子で五輪4連覇を遂げた伊調馨(34)=ALSOK、伊調を指導した田南部力(たなべ・ちから)コーチ(43)らへのパワーハラスメントを認定された至学館大監督で日本協会の栄和人前強化本部長(57)が14日、東京・駒沢体育館で開幕した全日本選抜選手権の大会前に記者会見を開いた。パワハラ認定後、初めて公の場に出た栄氏は約15分間の会見で2人への謝罪の意を表したが、田南部コーチは「パフォーマンス」と一蹴。埋まらない溝の深さがあらわになった。

 約3カ月ぶりの公の場での発言に、注目が集まった。グレーのスーツに水色のネクタイ姿で栄氏は、やや憔悴(しょうすい)した表情を浮かべ、用意した文書を読み上げながら謝罪した。

 「伊調選手、田南部コーチ、これまでレスリングを応援してくださった国民の皆さまに対し、多大なご迷惑をおかけしたことを心からおわび申し上げます。本当に申し訳ございませんでした」

 認定された4つのパワハラ行為を認めて約3秒間、頭を下げた。

 栄氏はこれまでに、伊調が所属するALSOKを通じ、謝罪の場を設けてほしい旨を伝えたというが、自身の体調不良なども重なり、実現にいたっていないことも明かした。「これから協会を通じ、会って謝罪したい。今大会の期間中にどこかでタイミングがあれば」との希望も示した。

 この日、栄氏は監督として現場復帰。直接の指導はしなかったが、至学館大の谷岡郁子学長(64)とともにスタンドから選手の動きを見守った。約15分間の会見で“けじめ”をつけたつもりだった。

 しかし、会見後に取材に応じた田南部コーチは「(謝罪したいという)連絡はきていない。(栄氏の会見は)パフォーマンスだと思っています」と一蹴した。栄氏と田南部コーチは15メートルほどしか離れていない場所にいながら、この日、栄氏が近づくこともなかった。

 関係者によると、17日まで行われる今大会に伊調が来場する見込みはないという。田南部コーチは「謝りに来られれば応じます」と話しているが、不信感はぬぐい切れない様子だった。