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<奈良>平城宮跡・東院地区、「皇族の台所」見つかる

6/15(金) 8:45配信

毎日新聞

 奈良市の平城宮跡・東院地区で、奈良時代後半の火を使った台所の遺構が見つかったと14日、奈良文化財研究所が発表した。この隣では昨年、調査で大型井戸が確認され、周辺でかめやかまどの破片、皿などの食器が多く見つかっており、一体として東院のメインキッチンとして機能していたとみられる。

 平城宮跡で火を使う台所が確認されたのは初めて。井戸の東側に、火によって土が直径35~40センチにわたって固まった跡が5カ所あり、かまどのような加熱調理設備だったとみられる。薬味をすりつぶしたとみられる鉢も見つかった。

 天皇の宮殿はこの区画の南にあった。井戸周辺で食材を仕込んで台所で調理、南の区画で盛りつけて宴会場や宮殿の食堂に運んだとみられる。東院地区には、皇族や役人の日常の食事や、宴会のために大勢の料理を作る機能が必要で、効率化のため機能分化が図られていたらしい。井戸を含め少なくとも1500平方メートルの広さがあった。

 東院地区は、約1キロ四方の平城宮の東に連なる東西約250メートル、南北約750メートルの張り出し部の南半分。皇太子が住む東宮や即位後に天皇として使った宮殿があった。

 宮殿では多くの行事の後に宴席が設けられ、宮廷政治の舞台となった。奈良大の上野誠教授(万葉文化論)は「東院は格式が高い儀式が行われた場所。奈良時代において最も豪華な宴会料理が作られていた所かもしれない」と話している。

 現地説明会は17日午前11時と午後1時半から。小雨決行。問い合わせは同研究所(0742・30・6736)。【大川泰弘】

最終更新:6/15(金) 8:45
毎日新聞