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雑穀の里に“ダイニング” 9月、水窪のNPOや春華堂

6/15(金) 8:16配信

@S[アットエス] by 静岡新聞SBS

 浜松市天竜区水窪町で在来アワを協働で栽培しているNPO法人「こいねみさくぼ」と春華堂の和菓子ブランド「五穀屋」などは9月、雑穀の生産地・水窪の魅力発信を図るダイニング事業を同町で初めて実施する。標高約1100メートルの畑を会場に、一流シェフが雑穀料理を振る舞う。雑穀が古来からの健康食として見直されている今、雑穀の生産地にも目を向けてもらおうと企画した。

 「水窪五穀ファーム&ダイニング2018」と銘打った事業は、9月3日に同町で行われる「雑穀研究会シンポジウム」に合わせて開催する。会場は、閉館した市水窪カモシカと森の体験館付近の市有地。土を入れ替え、約330平方メートルの畑を3面整備した。

 5月12日には、NPOのメンバーと春華堂の新入社員ら約30人が在来のアワ、キビの種をまいた。開催日までにキビの一部を収穫し、畑の中にテントやウッドデッキなどを設置する。雄大な自然や五穀に囲まれた“ダイニング”で雑穀のフレンチや日本料理を提供し、水窪の「食と農」を紹介する。

 事業にはNPOや春華堂などでつくる実行委員会が、雑穀研究会や日本雑穀協会、市の関係者ら約80人を招待する。春華堂経営管理室の飯島美奈室長(51)は「江戸時代から伝わる食文化を現代風の価値をプラスしてPRし、生産地や生産者に光を当てたい」と意気込む。

 事業は来年以降も継続する計画で、関係者だけでなく一般来場者の募集も検討していく。NPOの中政俊理事長(62)は「事業を通じ五穀に興味を持ってもらい、水窪に人を呼び込みたい。生産者維持も課題で、仕事の創出につなげなくては」と話す。



 <メモ> 雑穀研究会シンポジウムは農学や植物学、民俗学など雑穀に関する幅広い研究を行う雑穀研究会(会長・日本大学倉内伸幸教授)が、研究発表や交流を目的に年1回雑穀栽培地で開くサミット。水窪町での開催は初。今年は、元サッカー日本代表の鈴木啓太さん(36)=静岡市清水区出身=が経営する企業が、同町の雑穀の継続的な摂取が人の腸内環境に与える効果を検証した実験の結果などを発表する。

静岡新聞社