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Amazon Echoの「音声読み上げRSSリーダー」を使って分かったこと

6/15(金) 8:05配信

ITmedia PC USER

 スマートスピーカーの「Amazon Echo」でニュースを読み上げるスキルは多数提供されているが、そのほとんどはニュースの提供側が独自に用意しているスキルだ。もし、自分で好みのサイトを登録して情報を読み上げさせたいのであれば、今回紹介するAlexaスキル「よく見る情報チェック」がおすすめだ。

・音声読み上げRSSリーダーの設定方法

 これはRSSフィードを読み上げるスキルで、つまり「音声読み上げ型のRSSリーダー」と呼んで差し支えないスキルなのだが、PCで動作するRSSリーダーとは使い勝手が異なる点も多い。具体的にどう違うのか、またニュースの提供側が用意する専用スキルを使っての読み上げとは何が異なるのかを見ていこう。

●Amazon Echoで使える「音声読み上げ型RSSリーダー」

 「よく見る情報チェック」を使えば、自前でAlexaスキルを用意していないニュースサイトであっても、最低限RSSフィードさえ用意されていれば、Amazon Echoでの音声読み上げが可能になる。あまりカスタマイズの余地がないAlexaスキルの中にあって、自由度の高さが突出したスキルだ。

 設定方法は簡単だ。Alexaスキルを有効にすると設定画面が表示されるので、対象となるサイトのRSSフィードをペーストし、さらに読み上げ速度などオプションの設定を行えばよい。後は「Alexa、よく見る情報チェックを開いて」とAmazon Echoに呼び掛ければ、指定したRSSフィードが音声で読み上げられるというわけだ。

 読み上げの対象となるのは、RSSフィード内の「title」と「description」の2つ。ニュースで言うと、記事のタイトルおよび本文の概要を読み上げてくれることになる。読み上げるアイテム(title+description)の個数は指定できず、RSSフィード側に依存するようだ。これについては詳しく後述する。

 調整可能な項目としては「速度」「高さ」「声」の3つがある。速度は7段階、高さは5段階、声はAmazonが用意している女性声の「みずき」と男性声の「たくみ」の2種類から選択ができる。Alexaのデフォルト音声は利用できない。

 登録可能なRSSフィードの数は、20個を超えても追加が可能だったので、その気になれば相当数のRSSフィードを登録しておける。もっとも、フィードが増えすぎると読み上げ時間も長くなるので、あまり多すぎるのはおすすめしない。せいぜい2~3個程度が実用的な数だろう。

 ただし「Alexa、よく見る情報チェックで1番を開いて」と番号を指定して特定のRSSフィードだけを読み上げることもできるので、番号を覚えておけるのであれば、大量のRSSフィードを登録しておき、切り替えながら使うことも可能だ。

●専用のニューススキルとはどこが違う?

 さて、実際にこれを使ってRSSフィードの読み上げを行った場合と、ニュース提供社が独自に用意しているAlexaスキルを使った場合とでは、どんな違いがあるのだろうか。今回はPC関連ニュースサイトのITmedia PC USERが用意している「ITmedia PC USER」スキルと、その挙動を比較してみよう。

 Alexaスキル「ITmedia PC USER」は、この「PC USER」のトップページに掲載されている最新ニュースの5つについて、タイトル、および内容のサマリーを読み上げてくれる専用スキルだ。ニュースを読み上げるスキルの中には、タイトルだけを延々と読み上げるものもあるが、このスキルはサマリーも読み上げるので、音声だけである程度の内容を把握できる。

 編集部に確認したところ、この「最新ニュース5つ」は完全な時系列ではなく、内容に応じて並び替えを行ったり、また連載などニュース以外のトピックは除外したりするといった最適化が図られているとのこと。また本文のサマリー部分は、RSSのdescriptionではなく、具体的な内容となる記事本文の第1段落を読み上げるように設計されている。

 これに加えて、ニュースとニュースの間にジングルを鳴らすのと同期してAmazon EchoのLEDも点滅するので、ニュースの区切りが音はもちろん見た目でも分かりやすいという特徴もある。こうした最適化については、やはり専用スキルならではの優位性がある。どんな違いがあるかは、以下の図を見てもらえれば、理解してもらいやすいだろう。

 これだけを見ると専用スキルの圧勝となりそうだが、「よく見る情報チェック」ならではのメリットもある。具体的には「速度」「高さ」「声」を自由に調整できることだ。特に速度については、提供社のスキルだと読み上げが速すぎる(or 遅すぎる)といったケースでも、自分に合ったスピードにカスタマイズできる。

 一方、使っていて若干気になるのが、RSSフィードによってはdescriptionの内容が不完全な場合があること。そもそもdescriptionは、本文の冒頭の決まった文字数を流用して生成されている場合が多く、単体では内容が完結していないこともしばしばだ。

 PCのRSSリーダーでこれらを画面上で見ている場合、クリックすれば全文を表示できる安心感もあって特に気にならないのだが、これが音声読み上げだと先の展開が見えないため、途中でいきなり読み上げが終わるとかなりモヤモヤする。実際にそこで終わっているのか、あるいは通信エラーなどで読み上げが途絶えたのか、判別できないからだ。

 また読み上げ件数を指定できず、放っておくといつまでも終わらないのもちと厄介だ。例えばITmedia PC USERサイトの場合、トップページ下段の「もっと見る」までの間に表示されている全てのニュースが読み上げられるので、総件数で言うと約20件程度、読み上げが終わるまでに10分弱はかかってしまう。

 読み上げ件数が5件に制限されている専用スキルだと、せいぜい2~3分なのでストレスはないが、さすがに10分間は聞いていられない。RSSフィードごとに読み上げ件数を指定できるようになれば便利かもしれない。

●専用スキルが提供されていないサイトの読み上げに真価を発揮

 そんなわけで、既にニュース提供社がAlexaスキルを用意しているのであれば、そちらを使った方がよい、というのが使ってみた結論だ。本スキルが真価を発揮するのはやはり、専用スキルが提供されていないニュースサイトやブログ、あるいはTwitterなどを読み上げられることにある。

 ただしPCのRSSリーダーのように、未読を全てチェックするという使い方ではなく、呼び出した際に最新の幾つかだけを耳にし、残りは破棄するという使い方になる。これについてはニュース提供社が用意しているAlexaスキルも同様だが、聞き逃してはいけない情報を漏れなくチェックする用途には根本的に向いていない。その点は留意しておく必要がある。

 また、あくまでユーザーが能動的に呼び出してやる必要があり、RSSフィードが更新されたらプッシュで読み上げられるとか、あるいは通知でLEDが点滅して知らせてくれる、といった使い方はできない。Alexaの定型リストに登録し、起床時に読み上げるといった使い方にも対応しない。

 こうした点をスキルではなくAlexa側が対応できるようになれば、自分なりのカスタマイズの幅が広がるはずで、現時点ではスキル本体よりも、こうしたAlexa側の制約に依存するところが大きいように感じられた。それだけにスキルを作る側にとっては頭を悩ませることも多そうだが、さまざまな可能性がありそうなスキルだけに、今後のさらなる進化を期待したいところだ。

【連載:山口真弘のスマートスピーカー暮らし,ITmedia】

最終更新:6/15(金) 8:05
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