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行方不明「親の責任」 渋谷被告、遺族逆なで 松戸女児殺害第8回公判

6/15(金) 0:20配信

千葉日報オンライン

 昨年3月に松戸市の小学3年のレェ・ティ・ニャット・リンさん=当時(9)=が殺害された事件で、殺人罪などに問われた渋谷恭正被告(47)は14日の第8回公判で、被告人質問に答えた。事件への関与を改めて否定した上で、リンさんや遺族へ哀悼の意を表す言葉を述べる一方、「依頼がなかったので(リンさんを)捜さなかった」「行方不明になったのは親の責任」と、遺族感情を逆なでするような発言もあった。

 これまでと同じ黒色ジャージー、灰色の迷彩ズボン、サンダル履きで証言台の椅子に座った渋谷被告。軽乗用車や車にあった軍手などから検出されたとされる血液について「なぜ付いたのか分かりません」と発言。弁護側に言いたいことを問われると、「見守り活動をしていたのにリンさんを守ることができなくて、すみませんでした」と涙声になり、その後、眼鏡を外してハンカチで目頭を押さえるしぐさを見せた。
 しかし検察側から、小学校保護者会長だったにもかかわらず、行方不明当日にリンさんを捜さなかった理由を尋ねられ「捜してほしいと言われなかったので」「面倒くさい事件が起きたのかなと思った」と人ごとのように答えた。

 被害者参加弁護士や裁判長とのやり取りの中では、リンさんについて「すごくかわいそうだと思っている。自分が犯人ではないので、それくらいしか考えられない。親がきちんと見てあげていればよかったのにと思う」。さらに「通学途中に行方不明になったのは親の責任」とし、もしも自分の娘が同様の被害にあったとしたら「犯人を許すことができない。だから(自分の子どもの)通学に付いて行っている」と述べた。

 公判はDNA型鑑定の信用性などが争点になっている。リンさんと渋谷被告のDNA型が見つかった手錠について「これまで使ったことがない」。リンさんのDNA型が検出されたフェースマスクとネクタイは、それぞれ「子どもがいじっていたことがある」「(キャンピングカーの中の箱に)入れた記憶はない」とした。

 右目が見えず、左目もほとんど見えなくなり、法廷のモニターで示された証拠品が見えなかったと話した渋谷被告。ただ、しっかりと前を向き、いずれの質問にもよどみなく回答し「はい、そうです」と、はっきりとした声で答える場面が何度もあった。

 初めて傍聴した千葉市若葉区の会社員、三石洋司さん(37)は「声を震わせながらリンさんに謝罪していたのに、その後すぐ冷静に受け答えしていて違和感があった。何を考えているのかよく分からなかった」と感想を語った。

 第9回公判は15日午前10時から、リンさんの父親らの証人尋問を行う。

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