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ニッケルの供給不足拡大、今年は世界で8万8000トン不足-住金鉱予測

6/15(金) 6:03配信

鉄鋼新聞

 住友金属鉱山は、2018年の世界のニッケル需給バランスが8万8千トンの供給不足になるとの予測をまとめた。供給量も増えるが、需要の伸びが上回ると見込み、前年の7万2千トンの供給不足から不足幅が拡大するとみた。供給面では、中国とインドネシアの含ニッケル銑鉄(NPI)生産の増産が全体の供給量を押し上げる。需要面では、世界のステンレス鋼生産が好調に推移していることに加え、車載用電池向けの需要が引き続き増加すると見込んだ。

 18年の世界需給は、供給量が221万トン(前年比6・8%増)、需要が229万8千トン(同比7・3%増)と予測した。供給量のうち、中国のNPI生産は47万3千トン(同比20・4%増)、インドネシアのNPI生産は23万3千トン(同比32・4%増)と想定。中国のNPI生産は、インドネシアの鉱石輸出再開で鉱石需給が緩和し、高止まりしていた鉱石価格が下落傾向となり始めたことに加え、LME価格の回復で増産意欲が高まっているもようだ。
 一方で、足元で中国の環境規制の動きが強まっていることから住友金属鉱山の大山正紀ニッケル営業・原料部長は「中国のNPI生産は環境規制の影響で下方修正の可能性がある」と話した。
 需要は、世界のステンレス粗鋼生産を4954万3千トン(同比4・5%増)、このうち中国の生産を2596万3千トン(同比2・1%増)と想定。世界のステンレス粗鋼生産は、インドネシアでのNPIからの一貫生産プロジェクトの立ち上がりなどから堅調に推移すると見込む。
 車載用電池向け需要も17年の9万~10万トン(同社試算)から18年は30%超の成長が見込まれるとした。大山部長は「特にクラス1(純ニッケル)の地金はタイトな状況が続いている。供給で増えているのはNPI(クラス2)で、クラス1の供給は増えていない。一方で(クラス1でしか作れない)電池向けの需要が増加しているのが主な要因」と話した。
 18年の日本国内の需給は、供給量19万4900トン(同比4・1%増)、需要18万4200トン(同比7%増)と予測した。需要は電池向けが伸びをけん引するほか、特殊鋼、電子材料向けも堅調に推移すると見込んだ。

最終更新:6/15(金) 6:03
鉄鋼新聞