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砺波 散居村にクマ

6/15(金) 0:49配信

北日本新聞

 14日午前8時20分ごろ、砺波市鹿島の鹿島神社前に成獣のクマ1頭がいるのを、通り掛かった住民が目撃し、砺波署に通報した。クマは約5時間40分後、東に約200メートル離れた同市荒高屋の民家敷地内で、猟銃で駆除された。けが人はいなかった。

 砺波市によると、同9時半ごろには同市庄川町五ケの水田にクマの足跡があると、住民から市に連絡があった。砺波署員や市職員ら約30人がパトロールしていたところ、午後0時半ごろに同市荒高屋の河島利雄さん(89)宅の敷地内にクマが入っていくのを確認した。県警の射殺命令を受け、市鳥獣被害対策実施隊員2人が同2時ごろに駆除した。

 クマは、ツキノワグマの雌で体重43キロ、体長107センチ。同市庄川町五ケで見つかった足跡は、駆除されたクマのものと一致した。市によると、現場は山から7、8キロ離れており、クマの出没はほとんどないという。胃の中身が空っぽだったことから、「食料を探していたのではないか」としている。

■田園に銃声響く
 「パン、パン、パン」。午後2時ごろ、散居景観で知られるのどかな砺波野の田園地帯に、散弾銃の音が響いた。現場は、砺波市荒高屋の国道156号から西に約500メートルの平野部。住民たちは、クマの出没について「聞いたことがない」と驚き、近くの砺波南部小学校は対応に追われた。

 クマは鹿島神社付近で発見された後、河島利雄さん宅に逃げ込んだ。市職員や砺波署員らが取り囲む中、周囲をうかがうように周辺をのろのろとうろついた。敷地内に戻り、木に登ったところを、同市鳥獣被害対策実施隊に駆除された。警察からの連絡を受け、2階に避難していたという長男の和敏さん(59)は「まさかこんな場所に出るとは。ここでは初めて見た」と驚いた表情を見せた。

 砺波南部小は、校区内での校外学習を延期し、1階の出入り口を全て施錠。グラウンドやプール、学校農園など校舎外での活動も見合わせた。林誠校長は「子どもたちに危害が加えられなくて良かった」とほっとした様子で話した。

■県内の目撃・痕跡 今年は平年並み
 県自然保護課によると、県内でクマの目撃や痕跡の情報は今年に入って34件(14日現在)で、平年並みという。5日には、立山町の立山ケーブルカー美女平駅周辺で同町の男性写真家がクマに襲われ、重傷を負う人身被害があった。

 6、7月は山菜などのエサが少なくなり、クマにとって食べ物が乏しい時期。繁殖期でもあるため動きが活発で行動範囲も広く、平野部でも注意が必要という。

北日本新聞社

最終更新:6/15(金) 9:54
北日本新聞