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離島の焼却炉で実績 アクトリー 礼文島の工事落札 一般ごみ拡大へ布石

6/15(金) 1:35配信

北國新聞社

 産業廃棄物用の焼却炉で国内トップシェアを誇るアクトリー(白山市)は、北海道礼文町の焼却炉建設工事を落札した。地方自治体などが手掛ける一般廃棄物向けでは、一昨年の鹿児島県与論町に続き、近年では2件目となった。離島での施工は運送費などがかさみ、大手が入札を敬遠する傾向にあり、新規参入が難しい中、隙間の請け負いで大型市場への足掛かりとする。

 礼文町の落札額は約12億円で、近く契約する。2019年春に着工し、年度内の完成を目指す。

 アクトリーによると、家庭ごみなどの一般廃棄物用の建設工事では、指名業者に入るために同様の人口規模である都市の納入実績が問われたり、総合評価方式の入札で経営事項審査の点数が算入されたりするなど、大手メーカーに有利な状況で、新規参入は難しいという。

 同社が焼却炉を落札した礼文町は、稚内の西方60キロ、日本最北端の有人島(北方領土除く)である礼文島に所在する。2年前の与論町も奄美群島の最南端に位置する離島で、人口がわずかで処理するごみの量が少ないため、焼却炉自体は小型となる。立地環境と合わせ、利益が出にくい場所だが、実績を増やすのが狙いだ。

 同社によると、産業廃棄物は減少傾向が続く。アジアに進出して工場を設ける企業が増えたことに加え、環境意識の高まりなどで、国内の廃材が少なくなっており、焼却炉の新設も限られている。

 一方、一般廃棄物は施設が老朽化し、長寿命化して対応しているのが現状で、潜在的に更新需要は高いとされる。さらに維持管理コストのうち、メンテナンス費用は整備費の5%程度とされ、大都市では焼却炉の規模が大きくなり、収入は増える。

 水越裕治社長は「正直、離島の焼却炉は赤字だが、一般廃棄物の実績を積み上げ、なんとか大手に食い込みたい」と話した。

北國新聞社

最終更新:6/15(金) 1:35
北國新聞社

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