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実店舗以外の販売強化 スーパー、ドラッグ店 買い物難民取り込み

6/15(金) 1:35配信

北國新聞社

 食品スーパーやドラッグストアが、移動販売やネット宅配など実店舗以外での販売を強化している。食品スーパー「どんたく」を展開する山成商事(七尾市)は、金沢市内などで計4台展開している移動スーパーを今後5年で20台に増やす。各社は買い物に出掛けるのが難しい高齢者などの需要を取り込むとともに、存在感を増しているネット通販への対抗策も探っている。

 山成商事は4日、移動スーパー「とくし丸」の県内4台目の運行を開始した。とくし丸は、どんたく店内で販売している生鮮食品やパン、調味料など約500品を専用の軽トラックに積み、顧客の家を巡るサービスで、2016年6月の導入開始以降、順調に売り上げを伸ばしているという。

 担当者は「収益は小さいが、どんたくの店舗が近くにない地域のお客さんにもアプローチできる」とメリットを話す。今秋にも5台目の運行開始を目指しており、今後も金沢や能登を中心に増やしていく方針だ。

 店舗に足を運べない場合でも、実際の商品を見て買いたいというニーズは高い。コメヤ薬局(白山市)は金沢市の泉店で、iPadを活用した買い物サービスを提供している。スタッフ2人がiPadを1台ずつ持ち、1人が要請のあった客の自宅、もう1人が店舗でテレビ電話を接続して商品を映し、買い物を支援している。

 ネット通販の市場が拡大する中、各社は実店舗と連携したネット宅配に対応する。ニュー三久(金沢市)のネット宅配では、個人客のほかに市内の福祉施設や保育園など事業所から大型の注文が増え、全体の7割を占めるという。

 広範囲で実店舗を集中出店しているクスリのアオキ(白山市)も、自社のネットショップを運営している。実店舗に比べて利用客は少ないものの、大量に消費するオムツや健康食品など大きな商品の購入で利用があり、担当者は「商品によって店舗とネットを使い分ける方が多い」と話す。

 ネット通販大手のアマゾンが昨年4月に都内で生鮮販売に参入したほか、コンビニ大手セブン-イレブン・ジャパンは来年9月以降に宅配事業を全国で拡大する方針を示している。クスリのアオキの担当者は「他社のネット販売に顧客を取られないよう、実店舗とネット販売が相乗効果を生むような可能性を探りたい」と話した。

北國新聞社

最終更新:6/15(金) 1:35
北國新聞社