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日本は難民とどう向き合えばいいのか 難民申請は過去最多に

2018/6/20(水) 12:06配信

BuzzFeed Japan

日本の制度に涙を流す難民ら

内紛が悪化したカメルーンやコンゴ民主共和国などアフリカ諸国では、いくつかの国のビザを得ようとして、日本の観光ビザがたまたま最初に出たため、日本に向かったという人が多いという。

日本語が話せず、日本の状況を調べる時間も余裕もないまま、一刻も早く故郷の戦乱や殺戮から逃れるために飛び立つのだ。

入国してから人づてに支援協会のことを聞いたり、中には入管から『ここに連絡を』と協会の連絡先を渡されたりした人が相談に来て、私たちが日本の難民認定の厳しさを説明すると、みんな愕然とする。涙を流す人もいます」と野津さんは語る。

ロシアとの戦乱が続くウクライナからも日本で難民申請する人が出ており、2016年には15人のウクライナ人が、難民とは認められなかったが、法務省の裁量による「人道的配慮による在留特別許可を受けた。

世界中のシリア難民が難民ではなくなる判決

ジュディさんも難民申請を却下され、人道的配慮による在留特別許可が出た。

許可が出たことでシリアに戻らず日本に滞在することはできるが、1年ごとに更新する必要があるうえ、難民に対してパスポートがわりに発給される「難民旅行証明書」の受け取りや各種の福祉制度などの公的支援は得られない。今はさいたま市浦和区で小さなカフェを経営している。

ジュディさんはシリアのアサド政権と対立しており、アサド政権が管轄する駐日シリア大使館に出向いても、パスポートを支給してもらえない可能性が高い。

このため、日本の難民認定を受けて旅行証明書を支給されるか、迫害を覚悟でシリアに戻るかしない限り、日本から出ることができない状況が続いている。

ジュディさんは難民認定を求める裁判を起こしたが、東京地裁は2018年3月、却下の判決を出した。主な理由は「迫害の恐れがあるという客観的な証拠を示していない」というものだった。

この判決は、これまで何度も現場に入りシリアの内戦を取材してきた筆者(貫洞)も、おかしいと感じている。

シリアは混乱が続き、アサド政権が支配する地域では、治安機関による恣意的な拘束や拷問が相次いでいる。筆者の複数のシリア人の知人も突然、治安機関に何の容疑も示されず拘束され、拷問を受けた。

いまも危険があり得るため、具体的に記すことは控えるが、ある人は数週間も拷問を受けたのち、何の説明もなく傷だらけで釈放された。なぜこのような目に遭ったのか、今も分からないままだ。連行されたまま行方知れずの人もいるし、釈放されたのち今度は反体制派のイスラム過激派に拉致され、殺された人もいる。

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最終更新:2018/6/20(水) 12:06
BuzzFeed Japan

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