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京成電鉄、旧「博物館動物園駅」を改修公開へ 営業終了から20年ぶり

6/21(木) 22:51配信

TOKYO MX

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 上野公園の最寄り駅として60年以上にわたって親しまれ、東京都の歴史的建造物にも選ばれている京成電鉄の旧「博物館動物園駅」の内部が、営業終了からおよそ20年ぶりに公開されました。

 東京国立博物館の横に営業当時の姿のまま残る、京成電鉄の博物館動物園駅は1933年に開業し、上野公園の玄関口の役割を担ってきました。緑豊かな上野公園のすぐそばにある駅舎は西洋風の建物で、一見、駅には見えません。多くの人に親しまれた駅でしたが4両編成の短い電車しか止まれない長さのホームだったため、停車する電車の本数は次第に減り、1997年に営業を休止しました。

 20年を経て、このほど駅舎を活用するための改修工事が行われることになり、着工前に内部が報道陣に公開されました。駅構内の壁にはメッセージ(落書き)もそのまま残されていて、当時の利用客の思いが伝わってきます。また、駅のホームはさまざまな設備のほか、看板や時刻表も当時のまま残されていて、まるで20年前にタイムスリップしたかのようです。切符売り場の中はレトロな雰囲気が漂っていて、構内放送用の設備や黒電話もあり、今どきなかなかお目にかかれない代物です。

 レールの下をくぐる通路から向かいのホームに上がると、この駅の象徴となっていた「ペンギンの壁画」も残されていました。案内をした京成電鉄の広報・CSR担当、道吉優作さんは「東京芸術大学の学生が描いたという説もあるが、立証できる資料が残っておらず、作者は不明」と説明しました。

 駅は、当時の様子が残されているだけではありません。ホーム自体はもう使われていませんが、電車は今もここを通過しているのです。

 50年以上にわたって地元の上野や浅草の街を撮り続けている写真家の須賀一さん(89)も、この駅に魅了された1人です。須賀さんは「面白い駅だと思った。絵になるし、駅の中に落書きされるところも面白い。時代を感じるのでは」と語ります。上野の街が歩んできた時代を今に伝える駅舎を、須賀さんは今後も大切に残してほしいとして「台東区の大切な駅。取っておくべき。史跡として取っておいた方がいい」と話します。

 京成電鉄は建物はそのままに、内部の傷みを改修する工事や清掃を経て、駅舎を2018年秋ごろに一般公開する予定です。

最終更新:6/21(木) 22:51
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