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貧困のスラム街からスターに。ブラジルの新星・ジェズスを支えた母の厳しさと愛

6/22(金) 11:00配信

テレ朝POST

ロシアで開催中のワールドカップ。優勝候補本命の1国・ブラジルといえば、エース・ネイマールだ。ケガから完全復活した彼に全世界のサッカーファンの視線が集まっているが、同代表の若きストライカー、ガブリエウ・ジェズス(21歳)にも注目したい。

ジェズスの注目ポイントのひとつが、ゴールをすると必ず行うポーズだ。右手を顔の横にやり、電話をするポーズをとる。

このパフォーマンスの意味を説明する前に、まずはジェズスの出自、衝撃的ともいえる“シンデレラストーリー”を追っていこう。



ジェズスが生まれたのは、サンパウロ郊外のスラム街。マフィアのアジトがあるスラム街で、部外者は足を踏み入れると命の危険すら伴うほどの場所だ。

そして、ジェズスの父親は彼が生まれる前に失踪しており、幼少期は食べるものも十分に手に入らず、夜は壊れかけたシングルベッドに母と兄と家族全員で抱き合いながら眠りにつく暮らしだった。

そんな、常に貧困と共にあった少年時代、ジェズスの人生に希望を与えたもの。それがサッカーだった。

貧困のなか厳しく育て上げた母親

サッカーの練習場だったのは、アスファルトの上。ジェズスはそこで、毎日夜遅くまでボールを蹴り続けた。

そうして8歳の時に地元のクラブチームに入るも、そこはサッカーに真面目に打ち込める環境ではなく、チームメイトの中には練習で出る食事だけが目当ての子供もいたという。そこから歳を重ねるにつれ、周りの子供たちは学校をやめ、サッカーもやめていった。

そんななかでジェズスがサッカーに集中することができた理由。それは、母の“厳しい教育”だった。

ジェズスの母は、息子にあえて厳しく接してきた。少しでも間違ったことをすると容赦なく怒鳴りつけ、周りの子供が次々と学校へ行かなくなるなか、母は必ず学校へ行かせ、そしてサッカークラブに通わせ続けた。

さらに、ひもじい思いをしないよう朝から晩まで清掃業の仕事に勤しみ、女手ひとつで苦労に苦労をかさね立派に息子を育て上げた。初めのうちは反発していたジェズスだったが、懸命に働く母の姿は彼の心を動かし、いつしか「プロサッカー選手になって母を貧困から救う」ということが彼の夢になっていった。

そして2015年、転機が訪れる。

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最終更新:6/22(金) 11:00
テレ朝POST