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探偵!ナイトスクープ、涙の「神回」舞台裏 奈文研を動かしたレイテ島からの手紙 プロには出せない素人力

6/25(月) 7:00配信

withnews

 「探偵!ナイトスクープ」(朝日放送テレビ)は、関西人にはおなじみの人気番組です。視聴者からの素朴な依頼を、タレントの探偵たちが大真面目に調べる中で、思わぬ出会いが生まれます。そんな「神回」の一つが「レイテ島からのハガキ」です。消えかけた文字……遺跡発掘のエキスパートの協力で浮かび上がった父の思い。出演者も視聴者も涙なしには見られなかった番組の舞台裏を聞きました。(朝日新聞橿原支局・田中祐也)

【画像】関西人を泣かせた名シーン、文字解読の瞬間、出演者全員の目に涙が…「レイテ島からの手紙」全文も

5千件から選ばれた「ベスト6」

 「探偵!ナイトスクープ」(朝日放送テレビ)は、放送後にインターネットなどで大きな話題になる「神回」と呼ばれる依頼があります。

 2011年に放送された「レイテ島からのハガキ」は、戦争で引き裂かれた親子の絆をつなぐ唯一の手がかりの「ハガキ」をめぐる話です。

 今年、番組開始30周年を記念して、5千件の依頼から選んだ「神回」のベスト6に入りました。

何度も何度も読んで消えかけた文字

 依頼は、60歳代の男性からでした。フィリピン・レイテ島に出征し、戦死した父は、自分が母のおなかにいることを知っていたのかという内容です。

 ヒントは、父が戦地から送ったハガキに書かれた文字。「身重」とも読めそうですが、消えかかっていてはっきりとわかりません。

 依頼者の母親が何度も読み返したため、薄くなってしまったようです。その母親が亡くなり、遺品を整理していたところ、このハガキが見つかりました。

最後にやって来た奈良文化財研究所

 この日の探偵役のタレントは麒麟の田村裕さんでした。田村探偵と依頼者は、ハガキを拡大コピーしたり、写真の専門学校などに持ち込んだりしたが、解読できません。

 とくに最後の4行は字がほとんど消えかかっていて、まったくわかりませんでした。

 そして、最後にやって来たのが、奈良文化財研究所でした。

普段の相手は「平城京の木簡」

 奈良文化財研究所とは、奈良県内にある飛鳥宮、藤原宮、平城宮の古代の都を発掘調査している機関です。通称、奈文研(なぶんけん)と呼ばれています。

 当時、奈文研の担当者として対応したのが番組にも出演した馬場基(はじめ)さん(45)でした。

 馬場さんは平城宮跡の発掘調査や木簡などの出土品の分析、日本史や東アジア史の研究などを行う研究者です。

 「鉛筆で文字が書かれているのを見たとき、何とかなるかもしれない」と思ったそうです。赤外線を当てて鉛筆の炭素の成分を強調させれば、解読ができると考えました。

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最終更新:6/25(月) 7:00
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