ここから本文です

LGBTの人から告白されたらどうすればいい?当事者と一橋大学アウティング問題を考える

6/28(木) 8:02配信

AbemaTIMES

 LGBTなどの性的指向などを本人の了解を得ずに第三者が暴露する「アウティング」。プライバシーの侵害につながる可能性があるだけでなく、された側が差別やいじめによって居場所を失ってしまう可能性も孕む行為だ。

 一橋大法科大学院に通っていた男子学生が、同意なく同性愛者であることを同級生に口外されて悩み、その後転落死した事件で、26日、遺族と同級生との間で和解が成立していたことが分かった。26日放送のAbemaTV『AbemaPrime』では、この「アウティング」の問題を当事者と一緒に考えた。

■一橋大学アウティング問題の経緯

 ことの発端は2015年4月、亡くなった男子学生Aさんが同級生の男性Bさんに「はっきり言うと俺好きだ 付き合いたいです ひどい裏切りだと思う ごめん むちゃくちゃ言われてもいいから返事もらえるとうれしいです 本当にごめん」という文面のLINEを送ったことだった。

 Bさんは返信前に、共通の友人で女性Cさんに相談。Cさんは「告白が事実なら友人としては好きだというような返事をするしかない」と答えたという。そしてBさんは「おうマジか 正直言うとびっくりしたわ Aのことはいい奴だと思うけどそういう対象としては見れない 付き合うことはできないけどこれからもよき友達でいて欲しい これがおれの返事だわ」と返信した。

 Bさんからの返答を受け、Aさんは「ずっと言おうと思っていて勇気が出なくてずっと言えなかったんだ キモいとか思うんだけど悲しいけどすげー嬉しかった」と吐露、Bさんも「いや全然キモいとかそういうのはないよ 世の中には一定数同性のことを好きになる人はいるわけだから」と答え、二人の関係はこれまで通りかと思われた。

 しかし2015年6月、Aさんを含む9人の仲間が参加するLINEグループにBさんがある書き込みをする。それは「もうお前がゲイであることを隠しておくのムリだ。ごめん」。これを読んだAさんは心身ともに大きな衝撃を受け、差別への不安から講義や試験が受けられないほどの体調を崩し、心療内科を受診するに至った。

 さらにAさんは、Bさんのアウティングは人権問題にあたるとして大学のハラスメント相談室にも4度相談。しかし大学側は同性愛と性同一性障害を混同し、後者の医療支援を行う心療内科の受診を勧めるなど、不十分な対応を取ったという。

そして8月24日、授業を抜け出したAさんはクラス全体のLINEに「Bが弁護士になるような法曹界ならもう自分の理想はこの世界にはない いままでよくしてくれてありがとうございました」とのメッセージを送信。その後、校舎のベランダから転落して亡くなった。

 翌年3月、Aさんの両親は損害賠償を求め、Bさんと大学を提訴。裁判の争点はアウティングが不法行為に当たるかどうかとなり、Bさん側は「交際を断ったにも関わらず、ことあるごとに食事や遊びに誘われ精神的に追い詰められた。その苦しい状況を他の友人たちに理解してもらうためにはアウティングするしかなかった」と主張、一橋大学側も「Aさんの死は突発的な自殺行為によってもたらされたものであって、配慮に関わらず防止できなかったのは人知の及ぶところではない」との認識を示していた。

 結局、今年1月に遺族とBさん側の和解は成立したが、「協議の前提となる信頼関係が築けなかった」として、一橋大学との裁判は継続されるという。また、この裁判を受け、キャンパスがある東京・国立市では今年4月からアウティングを禁止する条例が施行されている。

1/3ページ

最終更新:6/28(木) 8:02
AbemaTIMES

あわせて読みたい