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浅野忠信が語る、パンクと母と息子と娘

6/28(木) 13:42配信

BuzzFeed Japan

町田康原作、石井岳龍監督の映画『パンク侍、斬られて候』が6月30日に公開される。江戸の乱世を舞台に、超人的な剣客や奸智に長けた家老らの思惑が入り乱れて転がる、突拍子もないストーリーだ。劇中で謎めいた宗教家を演じ、ファンク・パンクバンド「SODA!」で音楽活動も展開する浅野忠信に、独自のパンク論を語ってもらった。【BuzzFeed Japan / 神庭亮介】

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最初にオファーを断った理由

――浅野さんが演じる茶山半郎は、新興宗教「腹ふり党」の元幹部という劇中でも屈指のパンクな役どころです。

石井監督に最初にオファーをいただいた時、本当に申し訳ないんですけど、「僕はできません」って言ったんです。

僕のなかで、いつか主人公として監督とどっぷりと組んでやりたいっていう夢があったので、「予定と違う!」と思って。

でも「ダメです!」って許してくれない。それならと、ひとつアイディアを提案しました。僕のセリフをナシにしてほしい、と言ったんです。

茶山って映画のなかでも一番現実離れしてる。元の脚本だと僕が全部セリフを言ってシーンが進む感じだったんですけど、それだとほかの役と同じようなトーンになっちゃうかなあと。

だから、できれば付き人が2人いて、代わりにセリフを喋ってくれるとありがたいとお伝えして。

そしたら監督も「んん~、持ち帰らせてください!」となって。脚本の宮藤官九郎さんに相談して、書き直してくださいました。

茶山の顔には奇妙な刺青が入っている。タトゥーの入った役柄を演じることが多いが、浅野本人は「ビビリだし、痛がりなのでタトゥーは絶対無理ですね。温泉行けなくなるのは嫌だし、次の日には飽きちゃいそうだから。でも心は全身タトゥーです!」

やっちゃいけないことを…

――と言いつつ、劇中では結構しゃべってましたよね?

そうですね。一言も発しないというワケではありません。

僕のなかで茶山は、完全に違う世界で生き続けている存在。黒子の2人だけが喋っていると、茶山が正常な状態でそこに座ってるように見えてしまいますから。

彼はもしかしたら、タイムスリップしてきたのかな、という気もして。もっと昔から来たのかもしれないし、未来からかもしれない。この世界を理解できなかった男っていうか。

今回、結構いろんなことやったんですよ。でもところどころカットされたり、音を消されたりしてて。現場は盛り上がってたから、イケる!と思ってたんですけど。

やっぱり、やっちゃいけないことをやってたんだなって(笑)

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最終更新:6/28(木) 20:08
BuzzFeed Japan