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日本のW杯16強に世界が嘲笑 ベルギー戦の惨敗を望む声まで

6/29(金) 12:16配信

日刊ゲンダイDIGITAL

「日本はヒドイ形で試合を終わらせた。ここまで粘り強く戦ってきたチームがこんなことをしたのは非常に残念だ」

 W杯が行われているロシアの地元紙「モスコフスキー・コムソモーレツ」(電子版)はこう報じた。

「こんなこと」とは昨28日、日本がポーランドに0―1で敗れながら、フェアプレーポイント(警告や退場の数を数値化したもの)の差で辛くもH組2位で決勝トーナメント進出を決めた一戦の終盤で取った戦略だ。

 勝つか引き分けが自力決勝T進出の条件だった日本は後半14分に失点。その後、同時進行だったセネガルがコロンビアに先制されて、状況は複雑になった。このままの状態で試合が終われば、日本は負けてもフェアプレーポイントの差(日本=4、セネガル=6)で決勝T進出が決まる。

 しかし、セネガルが1―1の同点に追い付いた場合は3位転落で、1次リーグ敗退。日本ベンチには「セネガルが1点取ったらどうすんねん」「攻めなアカンやろ」との声もあったものの、それでも西野監督の選択した戦略は負けのまま試合を終わらせることだった。

 後半37分、FW武藤に代わってMF長谷部が投入されたのを合図に、同40分から最終ラインでのボール回しに突入。試合終了まで10分近くこの状況が続き、会場には何度もブーイングが吹き荒れた。アディショナルタイムの3分間にいたっては選手のほとんどが足を止め、ブーイングはさらにヒートアップ。負けているにもかかわらず攻めようともしないスタンスに、中には席を立つ日本人サポーターもいた。

 日本の取った戦略にアキレたのはスタンドのファンに限らない。

「試合は日本人たちの恥ずかしいイメージとともに終わった」(スペイン紙「マルカ」)

「日本は負けたのにフェアプレーのおかげで前に進んだ」(ドイツ紙「ビルト」)

「東洋のチームは情けないパフォーマンスで試合を終わらせた」(アルゼンチンTV「TyC Sports」)

「日本は時間稼ぎを恥と思わず、フェアプレーが彼らを助けた」(チリ紙「プブリメトロ」)

 英BBCに出演していた北アイルランド代表のオニール監督にいたっては、「他の試合結果にすべてを委ねてしまうなんて、考えただけでクラクラする。日本は良い意味でスポットライトが当たっていたが、次の試合ではこっぴどくやられることを望んでいる」とクソミソだ。

■釜本邦茂氏も苦言

 世界中が非難しているのは、そもそも日本人は勤勉で何事も一生懸命に行うまじめな民族という認識が彼らにあったからだ。警告が少ない上、BBCによれば日本のファウル数28は、3試合を終えたチームの中で最少だった。

 実際、ここまで2試合はひたむきに走り、懸命にボールを奪い、番狂わせを演じてきた。西野監督も試合前まで「日本らしいクイックネスをもってゴールに向かっていく」と引き分けすら否定していた。それがゴールに向かうどころか、負け試合なのにその場に立ち止まってボール回しに終始したのだ。

 メキシコ五輪得点王の釜本邦茂氏はこう言った。

「2点以上の失点を避けたいという意図でしょうが、そのこと自体、リスキーだし、消極的なパス回しを見せられたスタジアムのファンはもちろん、日本国内でテレビにかじりついて応援していたサポーターにも不完全燃焼感しか残らない。引き分け以上の結果を残し、自力で1次リーグを突破する日本代表への期待を裏切る格好となった。個人的にも好ましい状況とは言えず、不快に思った人も多かったのでは?」

 西野監督は試合後、「チームとすれば本意ではないが、勝ち上がる中での戦略的なところなので、こういう形も成長していく中でのひとつ」と話したが、姑息でアンフェアな戦略でフェアプレーポイントに救われるとはまさにブラックジョーク。2大会ぶりの決勝T進出を決める代わりに、勤勉でまじめな民族というイメージは吹き飛んだ。代償はあまりにも大きい。

▽長谷部「シチュエーションとして非常に難しいゲームでしたけど、自分たちはこの試合だけに集中しようと話していた。最後は見てくださっている方々にはもどかしいサッカーになってしまったかもしれない。でもこれが勝負の世界。次に行けるという結果を得られたのは非常に大きい」

▽長友「みなさんにも見苦しいじゃないですけど……試合になったかもしれないですけど、僕たちの目標は前に進むということだったので、それが達成できて良かった」

▽武藤「(終盤は)他のチームの状況もあって、取り返すより守り切ることになって、自分たちの思っているプレーができなかった」

▽大迫「0―1になって、ベンチから『そのままで』と言われたので、チームとして切り替えることができた」

▽川島「この2試合、チームに迷惑をかけていたので、きょうは自分がチームを救う番だと思っていた。(決勝Tについて)自分たちはこれまで成し遂げたことのないことを成し遂げたいと思ってやっていきたい」