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ナジブ前首相逮捕 復権の道遮断 マハティール政権、疑惑追及の対象拡大

7/3(火) 20:43配信

産経新聞

 【シンガポール=吉村英輝】マレーシアのマハティール首相は、ナジブ前首相の逮捕に3日踏み切ったことで、政権交代と汚職撲滅を内外にアピールする姿勢だ。選定が遅れていたサイフディン外相ら閣僚13人が2日に宣誓式を行って主要閣僚が出そろい、新政権は本格的に発足した。今後、疑惑追及の範囲を広げ、ナジブ氏復権の道を完全に閉ざす方針とみられる。

 選挙戦で敗れた前与党連合の中核政党、統一マレー国民組織(UMNO)は6月30日、ナジブ氏の側近だったザヒド前副首相を新総裁に選出し、体制の立て直しを急ぐ。

 ただ、当局は、UMNOの党本部や支部の銀行口座などを汚職捜査の一環として凍結した。汚職摘発委員会は3日、前日に続いてザヒド氏の聴取を行ったほか、ナジブ氏の継息子も聴取するなど、捜査対象の範囲を広げている。

 疑惑の捜査では、ロスマ夫人らも聴取を受けている。また、ナジブ氏の義理の息子と親しく疑惑の「黒幕」とみられ海外逃亡中の中国系マレーシア人資産家らの関与も調べている。

 マレーシア紙ニュー・ストレーツ・タイムズ(電子版)によると、マハティール氏は6月28日、訪問先のインドネシアで、約300人のマレーシア人を前に、2006年に起きたモンゴル人女性モデルの殺害事件の再捜査を命じたことを明らかにした。同事件では、マレーシア連邦裁判所が15年、ナジブ氏の元警護員の男ら2人に死刑判決を出した。ただ、ネット上では、事件への関与が疑われたナジブ氏が司法当局に圧力をかけ、男たちに「罪をかぶせた」との噂が広まっている。マハティール氏は6月20日、女性の父親と面会し真相究明を約束していた。

 他の数件の事件についても再捜査を命じたとしており、ナジブ氏以外にも矛先が向かう可能性がある。

最終更新:7/3(火) 20:43
産経新聞