ここから本文です

知財活用応援します 会津大に特許庁職員

7/3(火) 10:53配信

福島民報

 特許庁は福島県会津若松市の会津大に審判部第三十三部門審判官の岡裕之さん(39)を出向させ、二日に着任した。情報技術(IT)分野の特許などの有効な活用方法を指導するとともに、産学官連携を後押しし、地域経済の活性化につなげる。同庁は浜通りや東京電力福島第一原発事故に伴い避難区域が設定された市町村の産業発展に向け、来年四月から特許料金を四分の一に軽減することにしており、相乗効果が期待される。
 同庁から公立大への職員出向は全国で初めて。岡さんは上級准教授として学内の復興支援センターに所属する。会津若松市のICT(情報通信技術)オフィス事業や福島・国際研究産業都市(イノベーション・コースト)構想事業では、知財活用などの側面から会津大の強みを生かす方法を探る。出向期間は二年で、一年延長できる。 
 職員出向は産学官連携に力を入れている会津大が、技術研究の発展や行政との円滑な調整などに向けた人材を配置したいと特許庁に依頼した。復興支援の意向があった同庁もコンピューター科学に特化し、卒業生によるベンチャー企業の設立が活発な同大の特徴を踏まえて快諾した。 
 同大によると、教員らが関わる特許は二日現在、三十四件。ただ、時代の変化などに伴い的確に活用できていないものもあり、特許の有効活用やスムーズな取得につなげたい考え。 
 同大復興支援センター長の岩瀬次郎理事は「人工知能(AI)やIoT(モノのインターネット)など新技術が次々登場する中、知財としてどう扱うかはIT分野の競争力に影響する」と知財活用の重要性を指摘。「復興の大きな役割を持つITの知財とは何か、国の施策を理解した人に参加してもらえ、大変ありがたい」と期待している。 
 県は中小企業の知財の保護・活用に向けた独自の支援策を打ち出している。県産業創出課は「専門的知見を持つ人材が加わることで知財活用が進むだろう。会津大との連携を一層強め、県内産業の活性化につなげたい」としている。 

福島民報社

最終更新:7/3(火) 12:00
福島民報