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東京タワー水族館、賃料未払いで閉館の危機!

7/5(木) 14:15配信

東京商工リサーチ

 東京タワーの水族館が「閉館」の危機に瀕している。日本の観光名所「東京タワー」を運営する日本電波塔(株)(TSR企業コード:291142702、以下電波塔)が、テナントの(株)東京タワー水族館(TSR企業コード:292674791、以下水族館)を相手取り、建物明渡しと賃料の支払いを求め東京地裁に提訴していることが東京商工リサーチ(TSR)の取材でわかった。

◇東京タワー水族館が賃料未払い
 裁判記録によると、1978年4月に水族館は電波塔が管理する東京タワーの一部(約780平方メートル)を賃借する賃貸借契約を締結した。現在の月間賃料は約370万円という。水族館は2017年11月分から賃料を支払わず、未払賃料は少なくとも2100万円に上る。
 このため電波塔は水族館に対し、2018年3月7日に内容証明郵便で賃貸借契約の解除通知書を送付し、14日以内に賃料など未払い分全額を支払うよう催告。支払いがない場合、支払期限の経過をもって契約を解除することを通知した。だが、期日までに水族館から支払いがなく、電波塔は3月22日付で賃貸借契約を解除した。
 3月30日、電波塔は建物明渡しや未払い賃料の支払いを求め、水族館を提訴。6月14日に第1回口頭弁論が東京地裁で行われた。

◇水族館側の説明は
 電波塔の訴えに対し、水族館側の主張は次の通り。
1. (2017年3月に)電波塔に来塔者への水族館告知などをしてもらい、収入を安定させる予定だったが、電波塔の担当者から却下された。
2. 2018年3月12日、1年間で5カ月分の滞納を完済することを柱とする返済プランを電波塔へ送付した。しかし、電波塔から賃料の滞納分は役員個人の連帯保証をつけるよう要請され、個人保証をつけないことを伝えると訴訟を起こされた。

◇水族館、早ければ2018年9月に「閉館」も
 TSRは水族館に取材を申し込んだが、「分かるものがいない」との応答だった。水族館が東京地裁に提出した答弁書では「(電波塔が)退去を要望するのであれば協議のうえ退去日を決めたいが、営業をすぐ止めるのは難しく猶予がほしい。退去に伴う物品残置物の整理・原状回復の費用の捻出は難しく、取引先への通知なども必要で、営業終了は2018年9月ごろが最短」と記載されている。
 電波塔の担当者はTSRの取材に、「訴訟を起こしたことは事実だが、訴訟中でコメントは差し控える」とした上で、「賃料さえ払ってくれれば・・・」とやるせなさを見せた。
 水族館が子ども達の声で溢れる夏休みを目前にして、シビアな現実が待ち受けていた。

(東京商工リサーチ発行「TSR情報全国版」2018年7月6日号掲載予定「WeeklyTopics」を再編集)

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