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ドーピング、法律でどこまで防げる? 連携強化がカギ

7/6(金) 18:03配信

朝日新聞デジタル

 ドーピング防止活動推進法が6月に成立した。ドーピングを違法行為とし、五輪やワールドカップなどの国際大会や、国内の全国大会に出るトップ選手を対象とする。2020年東京五輪・パラリンピックを見据えた対策で、国際オリンピック委員会(IOC)も法整備を求めていた。

 この法により、スポーツ界が警察や税関、入管などとの連携強化を期待できる。例えば税関で怪しい郵便物が見つかった場合、ドーピング違反を調査する日本スポーツ振興センター(JSC)などが情報提供を受けることが考えられる。禁止物質を入手しようとする選手や関係者がわかれば、事前にドーピングを防げるかもしれない。

 日本アンチ・ドーピング機構(JADA)の浅川伸専務理事も「危険ドラッグのディーラーから商品を購入しているアスリートの情報や、販売(流通)ルートに関する情報が出るかもしれない。有効な情報がもらえるような形になればありがたい」と話す。

 ただ、スポーツ界では出場資格停止処分などの制裁措置がすでにあることなどから、刑事罰導入は見送られた。現時点で、この法でどこまでドーピングを防げるかは未知数だ。

 ドーピングが刑事事件となるスペインでは6月、捜査当局がハーフマラソンで優勝経験のあるエチオピア選手を含む6選手らを逮捕。近隣国で売買するために隠し持っていたとされる禁止物質や器具を押収するなどして、ドーピングを未然に防いだ。

 刑事罰がない日本のドーピング防止活動推進法に実効性を持たせるには、スポーツ界と関係機関の密な連絡が欠かせない。まずは具体的な協力体制の構築が必要だ。(遠田寛生)

朝日新聞社

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