ここから本文です

次々暴かれる新証拠「北朝鮮に核ミサイル放棄の意思なし」ビクター・チャ元NSCアジア部長が指摘

7/6(金) 12:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

4月の南北首脳会談や6月の米朝首脳会談で、「非核化」に合意したはずの北朝鮮。しかし、実際にはこの間も、北朝鮮が秘密裏に複数の核施設で核燃料を増産したり、ミサイル工場を拡張したりしているとの報道が相次いでいる。

【関連画像】次々暴かれる新証拠「北朝鮮に核ミサイル放棄の意思なし」

北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は、やはり本気で非核化するつもりはないのではないか。北朝鮮は決して核兵器を放棄せず、「微笑外交」でアメリカをだまそうとしているのではないか。アメリカの元政府高官や北朝鮮専門家らは、こうした疑惑を一層強めている。

若き指導者である金委員長が経済成長優先の長期的な国家方針の下、戦略的に非核化を決心したと信じていた人々にとっては、早速冷や水を浴びせられた格好だろう。

核開発継続を示す「新証拠」

アメリカの大手メディアや研究機関はこのところ、北朝鮮の核ミサイル開発の継続を示す「新証拠」を次々と世に突きつけている。

ここ最近の動きを時系列的に述べてみたい。

まずワシントンのシンクタンク、スティムソン・センター傘下の北朝鮮分析サイト「38ノース」が6月26日、米朝首脳会談から9日後の21日に撮影された衛星写真に基づき、首都平壌(ピョンヤン)から北約90キロの寧辺(ニョンビョン)にある核施設のインフラ整備が急ピッチで進んでいるほか、ウラン濃縮工場の稼働も続いているとの分析結果を発表した。

具体的には、プルトニウム生産用の5メガワット原子炉の冷却システムの改修作業が完了した形跡がみられるほか、実験用軽水炉近くにも2つの新たな建築物が建てられたことが確認された。また、ウラン濃縮施設の屋根には、冷却ユニット6個から出る水蒸気によるシミができ、施設が今も稼働していることが分かった。

38ノースは「平壌から特別な指示が出るまで、北朝鮮の核施設では通常作業が続くとみられる」と分析し、金委員長がいまだ核施設停止の指示を出していない可能性を示している。

この寧辺のウラン濃縮施設をめぐっては、アメリカの核専門家、ジークフリード・ヘッカー博士が2010年に訪問し、北朝鮮側から遠心分離機2000基が稼働中との説明を受けている。

1/3ページ