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劣悪な繁殖場で育ったゴールデン 新しい家族の「太陽」に

7/6(金) 11:01配信

sippo

繁殖業者とのいたちごっこ

 悪質な繁殖業者のもと、劣悪な環境で次々と子犬を産ませられる犬たち。そんな繁殖犬だったゴールデン・レトリーバーが救出され、新しい家族に出会った。やさしい飼い主に見守られ、名前の通り、明るく暮らしている。

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 奈良県の山中、人気のない倉庫のようなところが犬の繁殖施設だった。身動きできないほど狭いクレートの中に犬が2匹入れられ、抜け落ちた毛とほこり、汚物がからみついていた。クレートがゴミで埋もれていて、なかなか見つけられなかった犬もいた。

 全部で42匹、なかにはシニア犬もいた。彼らは一生のほとんどを、産めよ、増やせよと、人間の極めて利己的な目的に使われてきたのである。

 この業者は、「もう二度と犬の繁殖をしない」という誓約書にサインし、所有権を放棄した。だが、誓約書の法的な拘束力は極めて薄いという。何度も同じことを繰り返す業者もいれば、こうしたレスキューの現場に、まだ使えそうな繁殖犬を求めてやってくる業者ももいるそうだ。

 救出するボランティアと、悪質な繁殖業者。レスキューしても、またどこか劣悪な環境下で繁殖が繰り返される。いたちごっこだ。繁殖犬を保護した個人ボランティアは、ブログにこう綴っている。

「(犬たちを)このような状況に置いた張本人を裁くことも、根源を断ち切ることなど到底できず、ブリーダーの後始末に個人ボランティアが利用され、加担したと言われても仕方がないことだとも思います」

なぜか引きつけられた犬

「春陽(はるひ)は、うちのお日様なんです」

 奈良の繁殖施設から救出されたゴールデン・レトリーバーを引き取った高原さんは、そういって微笑む。春陽ちゃんのくったくのない、天真爛漫な様子からは、繁殖犬として飼われていた過去などみじんも感じさせない。

 春陽ちゃんを引き取る前、高原さん夫妻は、愛犬マルチーズのチビタくんを亡くし、オスのゴールデン・レトリーバー「楓太(ふうた)」くんと暮らしていた。そんな時、保護団体のバザーで、救出された42匹のうち、1匹のゴールデン・レトリーバーに会ったが、特に「この子だ!」とは思えなかったという。ところが、ある日、パソコンに向かっていると、春陽ちゃんに目がとまり、なぜか「この子が欲しい」と強烈に思ったのだという。

「話がまとまるまで、他の人にもらわれないかと心配で、心配で」。実際に会ったわけでもないのに、毎日ドキドキしたという。

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最終更新:7/6(金) 11:01
sippo

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