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「モテ」を意識するのは化石――初代「女性No.1ラッパー」正論

7/7(土) 12:56配信

BuzzFeed Japan

ラップバトルとは、MC同士がビートに即興で言葉をのせてテクニックや盛り上がりを競うものだ。ここ数年、若者を中心に人気を博す日本語ラップの中で、注目を集める存在がいる。フィメール(女性)ラッパーだ。増えてきたものの、圧倒的に「男性」が多いこの世界で、どのように生き抜いてきたのか? 6月に『余裕』でメジャーデビューしたばかりの彼女は、CINDERELLA MCBATTLEで優勝した、初代「女性No.1ラッパー」だ。話を聞くと「女性代表と言われると、違和感を覚える」と言う。もしかすると、HIP HOP業界というのは、社会の縮図なのかもしれない――。【BuzzFeed Japan/ 嘉島唯】

常に自分が「下」。潤滑油的にヘラヘラ自虐してた

――昔から、パワフルなキャラクターだったんですか? 強くないとラップできなさそうです。

いや、全然違います。自分がないタイプで、周りに流されてました。彼氏の言うままに、好きなファッションも変えるタイプでした。

小学校の高学年あたりから、女社会ができるじゃないですか。空気読んで「うんうん」っていう感じの。親の前でもそうで、母が新興宗教にハマっちゃってて。明らかにおかしいんだけど、顔色伺って一緒にセミナー行く、みたいな日々を送ってましたね。

――強烈。

何かに依存したくなる気持ちもわかる。今は、そういう理解ができてるようになって、いい感じに距離を持って接せられるようになったんですけど。

――親の呪縛みたいな?

そう。小さい時は、ただ従っていて。それから反発して。「あなたは間違ってる。私の人生が正しい」って思ってたんですよね。うまくやってるつもりでも、コンプレックスみたいに溜め込んでたんだと思います。

――何がきっかけで変わったんですか?

一番、大きいのはラップ。でも高校生の時にドラムをはじめて、初ライブの時にめちゃくちゃ暴れたっていうのも、きっかけかも。

シンバルぶっ倒して血が出るくらい暴れた。その時に初めて解放されたんです。

――そのときから、自己主張できるようになったってことですか?

やー……どうだろう(笑)。違うかも。

――どうして?

結局バンドも、自分を抑制する場所になったんですよね。

高校卒業して、すごい光る才能あるシンガーソングライターの子とバンドを組んだんです。彼女のカリスマ性で、すぐメジャーデビューしちゃうぐらい勢いもあった。

ただ、感覚としては常に自分が「下」。可愛いわけじゃないし、逸材でもない。身の程も知ってたから、カリスマ性のあるボーカルの顔色をいつも伺ってた。本当はハードな音楽が好きなんですけど、ラブソングとかバラードに合う音色を勉強して。

鬱憤は心に秘めて自虐に走ってました。いい感じに会話を回す潤滑油っていうか。自虐で笑いとらないと居場所がない気がしてた。自分を抑えないと「そこにいちゃいけない」。

――摩耗しそう。でも、そういう人多いですよね。

そう! 無理だ無理だってなって活動休止。それで解散。全部なくなっちゃったって。

――それで、ラップを?

ドラマー時代からストレス発散ではじめたんです(笑)。性格的に誰かに愚痴るのが無理で、溜め込んでたんですけど。リズムにのせて愚痴りだしたら、楽しいことがわかった。

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最終更新:7/7(土) 16:51
BuzzFeed Japan

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