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リンちゃん殺害被告「無期懲役」に身じろぎせず

7/7(土) 9:06配信

日刊スポーツ

 千葉県松戸市のベトナム国籍の小学3年生レェ・ティ・ニャット・リンさん(当時9)が殺害された事件で、わいせつ目的略取・誘拐、強制わいせつ致死、殺人、死体遺棄の罪に問われた渋谷恭正被告(47)の裁判員裁判の判決公判が6日、千葉地裁(野原俊郎裁判長)で開かれ、無期懲役(求刑死刑)の判決が言い渡された。無罪を主張してきた弁護側は即日控訴。死刑を求めてきた父レェ・アイン・ハオさん(35)は同日、控訴の意向を検察側に伝えた。

【写真】判決後、リンさんの遺影を前に記者会見する父親のレェ・アイン・ハオさん

 「被告人を無期懲役に処す-」。裁判長の判決言い渡しを、渋谷被告は身じろぎせずに聞き入った。被害者参加制度を利用して検察側席に入った父ハオさんは首を振るようなしぐさで納得できない様子だった。

 渋谷被告は、ズボンはこれまでの公判でよくはいていた迷彩柄だったが、シャツは毎回羽織っていた黒いジャージーではなく、白い半そでシャツを着て出廷。服装には変化があったが、特段発言はなく、名前を確認され「渋谷恭正です」と淡々と話し、証言台前で判決と判決理由を聞いた。

 被告が犯人か犯人ではないのかが問われた裁判員裁判。渋谷被告は、DNA鑑定などの証拠について、警察など捜査機関による捏造(ねつぞう)として無罪を主張していた。しかし、裁判長は、被告や弁護側が主張したDNA鑑定に汚染や故意の混入があったとの主張は「抽象的可能性にとどまる」とし、遺体の腹部から検出されたDNA型が被告とリンさんのものであるなどとした検察側の立証を支持。「証拠能力は極めて高く、犯人と非常に強く推認される」と述べた。

 また、無罪を主張する被告は事件当日の昨年3月24日、登校時の見守り活動に行かなかったことを「都合が悪くなった」とし、補導員の説明会に行かなかったのを「具合が悪かった」などと主張したが、当日被告と会話した証人たちからは渋谷被告から(見守りは)「母の介護で行けなかった」、説明会に行けなかったのは「不幸ができまして」と聞いたなどの証言があった。証人と被告の話が矛盾していたが、裁判長は被告の主張を「全体として信用できない」と退けた。

 量刑について、裁判長は「遺族の峻烈(しゅんれつ)な処罰感情」も加味して死刑または無期懲役を検討したと説明。ただ「犯行が特異かつ冷酷か」「計画性があったか」について、検察側は十分立証できていないと指摘。「死刑はやむを得ないとまでは認められない」とし、無期懲役としたと説明した。【清水優】

最終更新:7/7(土) 9:52
日刊スポーツ

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