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できたての豚まんを定価で売り切る! 『551蓬莱』密着取材で見えた大阪商人のこだわり

7/8(日) 10:00配信

関西テレビ

一日平均17万個を販売!大阪発祥「551蓬莱」の豚まんは、お土産の定番中の定番です。

関西にしか店舗を構えていないにもかかわらず、その知名度は全国区!

東京からの客:
「あんがたくさん詰まっていておいしいですよね、他にはないと思います」

岡山からの客:
「6個入り3つと、10個入り2つ買いました。大阪行くと言ったら、友達から『551買って来てね』」とか言われて」

その名は、海外にも轟いているようで…。

アメリカからの客:
「母親から有名だと聞いて、ぜひ食べてみたいと思って来ました」

発売開始から72年間、売り上げダウンは一度もなし!年間150億円以上を売り上げる「豚まん」に隠された、大阪商人ならではのこだわりを徹底取材しました!

<1日17万個売れる豚まんのこだわり>

昭和20年、大阪・難波の商店街の一角に食堂としてオープンした551蓬莱。

創業の翌年、台湾出身の創業者が店の名物にと故郷で食べていた肉のあんを皮で包んだ料理「マントウ」を日本人向けにアレンジ。1つ10円で販売を始めました。

それから72年、大阪名物へと成長し、1日平均17万個を売り上げるまでになった551蓬莱の豚まん。なんと、毎日1つ1つ店で手包みされているのです!

551蓬莱・本店の店長:
「生地のもっちり感とか、機械ではなかなか表現しづらいので、手作りで1個ずつ人の手で作った方がおいしく仕上がるし、こだわりでやってます」

こだわりは“生地自体”にもあると聞き、生地や具を生産している大阪市内の工場を訪ねてみると…。

工場長:
「551蓬莱では、3種類のネタ(生地)を作っています。冷水、常温、お湯と言った感じで水を変えてミキシングしてます。冷水で練ると発酵を遅らせ、お湯で練ると発酵を促進させるんです」

最適な生地を届けるため、輸送距離や、その時の店の状況に応じて発酵度合いの異なる3種類を生産。工場は全国でここにしかなく、車で150分以上かかるエリアでは「作りたての生地」のおいしさを保てないため出店しません。

551蓬莱の店舗が関西にしかないのは、実は絶妙のタイミングで生地を発酵させたいという強い信念からなのです。

<鮮度最優先とお客様第一主義で全国区に>

ただ、この徹底した鮮度へのこだわりが社内で議論を生むことも。

工場長:
「通信販売が始まる時は、当時なかなかOKがもらえず…」

今ではお土産の定番となっている、蒸した豚まんを冷却した“チルド商品”。

店舗に来られない客からの要望を受けて、その通信販売を始めようとした際、当時の会長は「うちは鮮度最優先の店や」と判断。即導入ということにはならなかったのだそうです。

しかし「鮮度最優先」を掲げる一方で、「お客様第一主義」の551蓬莱。

結果、チルド商品の開発・導入に踏み切ったことで、遠方のお土産としての需要もアップ。一躍“全国区”になりました。

<できたてを閉店まで定価で売り切る!>

常にできたてを提供しながら売り上げもあげるその秘訣は店舗にも…。本店の1日に密着しました!

午前7時半、800個分の生地と具が届くと、早速、豚まんづくりが始まります。

店長:
「抜群のタイミングで店に食材を入荷して、抜群のタイミングで作って、抜群のタイミングで蒸します。いい状態の生地は甘みがあったりするんで」

10時の開店と同時に、さっそくお客さんが詰めかけます。

一方、厨房の裏では…。

店長:「今で12杯?(昼過ぎまでの予想販売数2400個)」

従業員:「13杯です(同2600個)」

Q.何をしてるんですか?
店長:「次の便の発注の数を調整してます」

実は、過去の販売数、天候、そして客の動向を見極めて、こまめに工場から材料を追加発注しているんです。これが店長の腕の見せ所!

店長:
「今日の12時で240個豚まんが出てます。でも先週は、この時間に350個。110個マイナスなので、最終的には、先週に比べると落ち着くのかなという予想で発注をかけました」

ベストな発注のタイミングで、できたての豚まんを閉店までに全て定価で売り切ることが、売り上げアップの秘訣なのです。

夕方までは、予想通りに販売してきましたが…。

店長:
「(店頭で周囲を見回しながら)今日はちょっと人通りが多い方ですかね」

いつもより人が多いことが気になった店長は、夕方、この日5回目の発注で100個分を追加!

店員:
「本日最終の豚まん、できたてで~す!」

閉店まで残り30分の時点で、せいろの中には100個の豚まんが!果たしてこれだけの量をわずかな時間で1つ残らず売り切れるのか…。そんな取材班の心配をよそに、豚まんは次々売れていきます。

そして…。

店長「はい、完売!!」

午後10時4分、この日仕入れた豚まん3000個が見事完売しました。

店長:「完売したらホッとします。完売してやっと1日終わったみたいな(笑)」

年間150億円を売り上げる豚まんの裏には、作りたてへの徹底したこだわりがあったのです。

(関西テレビ7月3日放送『報道ランナー』内「なるほど!ちまたのケーザイ学」より)

最終更新:7/8(日) 10:00
関西テレビ