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生産性や出生率が上がる? 韓国、1週間の労働時間の上限を52時間に引き下げ

7/8(日) 8:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

・韓国は1週間の労働時間の上限を68時間から52時間に引き下げた。

・この新たな規制に違反した大企業は、最大で1万7815ドル(約200万円)の罰金を科されることになる。経営陣も2年の懲役を科される可能性があるという。

・文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、労働時間の上限を引き下げることで、就業率や生産性、出生率が上がることを期待している。

・韓国は先進国の中でも1週間の労働時間が最も長い国の1つで、こうした「非人道的に長い」労働時間は、韓国を世界で最も出生率の低い国にしている可能性がある。

慢性的な働き過ぎを解消すべく、韓国は1週間の労働時間の上限を52時間に改めた。

ワーク・ライフ・バランスを推進する韓国は、1週間の労働時間の上限を68時間から、40時間プラス12時間の残業に引き下げた。中小企業については2020年まで規制対象とはならないが、大企業については、規制に違反した場合、最大で1万7815ドルの罰金を科されることになる。経営陣も2年の懲役を科される可能性があるという。

「働き過ぎの社会から、家族と時間を過ごす社会へと移行する重要な機会になるだろう」文在寅大統領は述べた。「最も重要なことは、これが過労死や労働災害、居眠り運転の数を減らすことで、人々の命と安全を守る根本的な解決策になるだろうということだ」

労働時間の上限の引き下げは7月1日から、大企業や公的機関、官庁を対象に適用されるはずだったが、韓国政府は先週、猶予期間として6カ月を設けることで企業と合意した。

これは労働時間の引き下げが、残業によって十分な給料を得ている労働者自身ではなく、政府主導であることを示している。生産性だけでなく、就業率や出生率を上げたい文在寅大統領にとって、これは重要な政策だ。

韓国は先進国の中でも1週間の労働時間が最も長い国の1つで、経済協力開発機構(OECD)によると、アメリカや日本に比べ、平均で300時間多く働いている。韓国は世界で最も出生率の低い国の1つでもある。

「我々は長年にわたって、我が国の男女格差や非人道的に長い労働時間という問題の本当の原因を見落としてきた」韓国の鄭鉉柏(チョン・ヒョンベク)女性家族相は2018年1月、AFP通信に語った。

「こうした不公正な環境の下では、若い女性は結婚や出産よりも自身のキャリアを選ぶことが多い」

1週間に5日という労働日数の上限は、韓国では2004年に導入されたばかりだ。

[原文:South Korea is trying to stop overwork by limiting the maximum workweek to 52 hours]

(翻訳、編集:山口佳美)