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栗山監督魔法の言葉で再生!上原クビかけた4番勝負

7/8(日) 10:00配信

日刊スポーツ

 日本ハム上原健太投手(24)がブレークの気配だ。

 6月18日広島戦(マツダスタジアム)では5回1失点で今季初勝利。さらに、プロ初本塁打までマーク。強烈なインパクトを残した。

【写真】栗山監督は本塁打を放った上原を迎える

 同27日の地元・沖縄でのソフトバンク戦(那覇)も5回1失点と粘投。ちなみに、今季初先発した5月26日西武戦(メットライフドーム)でも5回2失点。イニング数は5回止まりだが、先発として試合をきっちり作った。

 3年目の今季は中継ぎの一員として初の開幕1軍入りを果たした。ただ、調子を維持できず、4月20日ソフトバンク戦(札幌ドーム)後に栗山監督から2軍降格を告げられた。監督室で1対1となり、言われたゲキが全ての始まり。以下は同監督が上原に迫った言葉だ。

「4試合投げてこい。4試合で結果を残さなかったら、本当にユニホームを脱がす」

「絶対に、何かつかんでこい」

「何か、開花させなきゃいけないんだ」

「開花させてこい」

 上原の闘志は燃え上がった。「逆に、そのくらいの方がいいかなと。言ってしまえば、プロに入って年月が経つにつれて、どんどん覚悟が出来ている。いつクビになってもいいくらいの覚悟。そこまで追い込まれているよな、やっぱり、という確認にもなったので」。

 背水で調整した上原は、栗山監督のゲキに応えた。降格後の4試合全てで5回を投げた。計20イニングで4失点、防御率1・35と結果を残した。野球人生をかけた4番勝負に勝ち、飛躍の足がかりをつかんだ。

 栗山監督も、約束をしっかり守った。2軍戦での結果を受けて、前述した西武戦で先発チャンスを与え、雨天中止となった広島戦の代替試合でも抜てきした。

 同監督は広島戦の試合前に、こんなことを言っていた。「(雨天中止で)1つ残ったことに意味がある。広島に残った意味は何なんだろうと」。沖縄・うるま市出身の上原は、広島にある高校野球の名門、広陵の出身。第2の故郷で心を奮い立たせ、中8日では本当の故郷での起用に踏み切った。15年ドラフト1位左腕のプライドに何度も火を付け、抜けきれなかった殻は破れて燃え落ちる寸前だ。

 采配だけでなく、対話の中でも栗山マジックは存在する。選手のタイプによって、かける言葉もさまざま。その気にさせた厳しい言葉のオンパレードが、上原の秘めた能力を引き出した。日本ハムは、貴重な左の先発が1枚増えた状態で、2年ぶりのリーグ制覇を目指して戦う後半戦に臨むことになる。【日本ハム担当 木下大輔】

最終更新:7/8(日) 10:18
日刊スポーツ

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