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<福島>甲状腺がん 集計外に11人診断

7/9(月) 20:13配信

毎日新聞

 東京電力福島第1原発事故後、福島県が当時18歳以下の子どもを対象にした検査で、これまで甲状腺がんと診断された162人以外に11人が同県立医大病院で甲状腺がんと診断されていたことが8日、明らかになった。事故後の県民健康調査の一環で実施された検査で経過観察になった後、がんが見つかったり、検査を受けていなかったりしたため集計の対象外となっていた。

 昨年3月、甲状腺がん患者を支援する民間団体が「集計外の患者がいる」と指摘したのを受け、県立医大が昨年6月まで手術を受けた甲状腺がん患者について調べていた。

 県の検査は、超音波による1次検査で甲状腺に一定の大きさのしこりが見つかった場合、血液や細胞などを調べる2次検査でがんか診断する。2011年度に始まり、2巡目からは事故後1年間に生まれた子どもも加えた約38万人を対象とし、今年3月末までに162人のがんが確定し、36人に疑いのあることが確認された。

 集計外だった11人中7人は2次検査で経過観察となった後、がんが見つかった。1人は2次検査を受けず、3人は県の検査を受けていなかった。11人の事故当時の年齢は、4歳以下1人▽5~9歳1人▽10~14歳4人▽15~19歳5人。

 甲状腺がんと事故の因果関係について、県民健康調査の評価部会は1巡目の検査結果について「放射線による影響とは考えにくい」とする中間とりまとめを15年に発表。2巡目以降の解析方法は議論中だが、同大病院以外にも集計漏れの患者がいる可能性がある。評価部会長の鈴木元・国際医療福祉大クリニック院長は「県民健康調査だけで全数把握は無理。できる限り把握するために(国や県が運用している)がん登録制度をどう組み合わせるか議論を続けたい」と話した。【尾崎修二、岸慶太】

最終更新:7/9(月) 20:13
毎日新聞

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