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ユルリ島の馬を残そう 北海道の無人島 放牧の費用、ネットで募る

7/9(月) 5:10配信

北海道新聞

高山植物や海鳥が共生 馬は3頭に減少

 【根室】根室市の市民団体が根室半島沖の無人島ユルリ島に放牧する馬の購入費を調達するため、インターネット上で寄付を募るクラウドファンディング(CF)を始めた。多くの高山植物が生育する島は初夏、花畑のように見える。馬はササなどを食べ、希少な高山植物には口を付けないため、島は高山植物や海鳥が共生する珍しい環境が形成されているが、現在3頭にまで減っている。(相内亮)

【動画】2006年11月に行われたユルリ島の馬の間引き

漁業者がコンブ運びに最初の1頭を運び入れ

 団体は「根室・落石地区と幻の島ユルリを考える会」。島の魅力を発信しようと昨年9月に設立され、会員は市内の経済人や自然愛好家ら65人。

 ユルリ島は面積168ヘクタールの台地状の小島で、落石漁協が所有。島の一部はエトピリカなど海鳥の繁殖地として1963年に道の天然記念物に指定され、現在は学術調査など以外の上陸は許可されていない。

 51年ごろに漁業者がコンブ運びのため最初の馬1頭を運び入れたとされる。ドサンコとヨーロッパ産の馬などを掛け合わせた交雑種で、最盛期には30頭ほどいたが、馬主らの高齢化で管理が難しくなり、野生化。2006年にオスが間引かれてメスのみ14頭が島に残され、今や3頭のみ。

 考える会は昨年12月に新たな馬を島に入れたいと落石漁協に要望し、今年4月に許可された。馬を入れるめどが立てば天然記念物を所管する道教委にも許可を申請する。考える会は馬の管理も行う考えで、田嶋靖照会長(47)は「馬、花、鳥の三者がつくる美しい自然を維持し、島の歴史的・文化的価値も発信し続け、地域振興につなげたい」と話す。

 CFは8月31日まで。当面100万円を目標に集め、馬1頭の購入と輸送費用に充てる。馬の種類は選定中。最終的には300万円を集め、3頭を運び入れたい考えだ。

最終更新:7/9(月) 5:10
北海道新聞