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日本選手権で劇的優勝の湯上、先天性難聴は「マイナスではない」

7/9(月) 17:04配信

BuzzFeed Japan

6月24日、世界のレベルから大きく引き離されていたある競技において、日本は劇的な形でその差を詰めた。

競技とは、2.0kgの円盤を投げて飛距離を競う、陸上の円盤投。この日、開催されていた国内最高峰の舞台である日本選手権で、1人の選手が1試合で日本記録を3回、塗り替え、62m16の記録で優勝した。

その選手こそ、トヨタ自動車所属の湯上剛輝(ゆがみ・まさてる)さん。湯上さんについて付け加えるとすれば、重度難聴の障がいがあることだ。

先天性の聴覚障がいを持ち、小学6年生で人工内耳と呼ばれる器具を埋め込む手術を受けた。マイクなどの体外装置を身につけないと、音はほとんど聴こえない。

湯上さんは現在25歳。東京五輪に向けて注目を集める新王者は、障がいとどう付き合い、競技に取り組んでいるのか。BuzzFeed Japan Medicalが話を聞いた。

「トレーニングの虫」「トレーニングルームの主」

ーーさすが、デカイですね。

ありがとうございます(笑)。

ーー小さい頃から、体が大きかったんですか?

いえ、昔から背は高かったのですが、今のように筋肉があったわけではないんです。

高校から投てき(*)を始めて、ウエイトトレーニングを練習に取り入れたことで、どんどん体が大きくなっていきました。

*やり・砲丸・円盤・ハンマーといった投てき物を投げて飛距離を競う競技の総称。

ーー中京大学時代のコーチである田内健二さんからは「トレーニングの虫」、陸上仲間たちからは「トレーニングルームの主」と評されています。トレーニングはお好きですか?

大好きです(笑)。

試合期は週5日で半日、試合のない冬の間は毎日一日中、練習をしています。

ーー1回の練習でトレーニングルームに6時間以上、籠もることもあるとか。本当にお好きなんですね……。

YouTubeでトレーニング動画を漁るのが趣味です。“これいいな”と思ったトレーニングは、すぐに練習にも取り入れたりして。

ーー努力は苦にならないのですか?

ぜんぜん苦じゃないですね。自分が強くなるためと考えたら、当たり前のようにできるんです。

ーーそれもひとつの才能かもしれません。

うーん、どうだろう。自分ではわからないですが……。

努力は自分が強くなるため、自分を超えるためのものだと思います。

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最終更新:7/9(月) 17:04
BuzzFeed Japan